むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 面白い治療法

    往診の車でたまたまTVを見たら、たけしの家庭の医学があっていました。なんで昼間にやっているのかと思ったら、高校野球が雨で中止になったためでした。おかげでいい番組を見ることができました。しかし、こういう番組は肝心のところは最後まで明らかにせず引っ張るので、往診からクリニックに帰り着いてから、慌ててケータイのワンセグで録画しました。便利な世の中です。仕事が終わって再生して見たら、結構面白かったです。

    最初の症例はレビー小体型認知症。なんと、社交ダンスで認知症が治ったという話。結局、心から楽しめるもの、元気な頃に慣れ親しんでいた楽しいことが脳の刺激になったようです。2番目の症例はひどい腰痛で寝たきりに近い人の話。犬をペットに買ったら痛みを忘れて散歩できるようになったとのこと。最近は腰痛の半分以上は脳の問題と言われています。脳に染み付いた痛みを楽しいことで置き換えるといいというわけです。

    3番目の話はうつ病です。食事療法で治ったという話。これは私も毎日患者さんに食事指導をしますから、当たり前で、なんら驚くことではありません。鬱には食事療法が大事です。番組では、納豆などの発酵食品、豆腐などの豆製品などを推奨していました。腸内細菌を整える食事が大切ということです。また、菓子パンなどやめること、過食しないことが大事です。私の外来では、さらに鉄分をしっかり取ること、タンパク質(肉)をしっかり取ること、炭水化物(コメ、パン、麺)を極力減らすことをおすすめしています。それから、うつの人は朝起きが辛いのですが、できるだけきちんと朝起きて日中は散歩など体を動かし、昼夜逆転しないよう生活リズムを維持することが大切です。

    江津湖の遊歩道にて

  • 唾液の重要性

    ためしてガッテンで唾液の話をしていました。口が渇くという訴えは結構多く聞かれます。最近は、寝ているときに口が開かないように口を閉じて固定するテープが売ってあるらしくそれを使っているという患者さんもいます。唾液は消毒作用があるため非常に大切なものです。唾液がないと口の中の清潔は保たれずばい菌が増えてしまいます。虫歯が増えたり口臭になったりします。番組の実験ではカルシウムがスカスカの歯の模型を2日ほど飴玉みたいに舐め続けてもらったら綺麗に再石灰化していました。これは、唾液中のアパタイトが歯を再石灰化するためです。食後は唾液中にアパタイトをたくさん含んでいます。そこで、食後すぐに歯を磨くより、しばらく再石灰化の時間を置いた方がいいと思います。小さな虫歯ならこの作用で自力で治るのです。

    番組では緊張すると口が渇く話をしていました。唾液は副交感神経が優位になると分泌されます。リラックスして食事している時が最も唾液が出ます。反対に緊張していると交感神経の作用で唾液は少なくなります。アレルギー性鼻炎などで薬を飲んでいると、その副作用で口が乾きます。過活動膀胱(頻尿)の治療薬でも口が乾きます。これは、抗ヒスタミン作用や抗コリン作用と呼ばれる薬剤の特性です。非常に多くの薬にこの作用がありますので、口が渇く時は自分が飲んでいる薬の副作用かもしれないと思ってチェックしてみてください。

    治療に関しては、人口唾液などありますが、私はあまり処方しません。漢方があるからです。シェーグレンのような難病でも、温清飲、六味丸、白虎加人参湯などが有効です。ためしてがってんではとても重要な唾液を出す情報がありました。紹介していたのはペットボトルに昆布を入れて水を入れてつくる昆布だしみたいなドリンクです。旨味成分が唾液を刺激するそうです。かつおダシでもいいかどうかは言っていませんでしたが、試して見る価値はあると思います。(がってんのHP参照→)

    http://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20180704/index.html

    熊本市動植物園に沈む夕日

  • 梅干しと海苔が体にいいらしい

    台風の被害はありませんでしたか?仕事から帰ってからがだんだん風が強くなり、外を歩くのは怖い感じでした。今日はさすがに患者さんも少なめで、電子カルテ用パソコンのアップデートなどをして過ごしました。また、月初めのレセプトチェックも患者さんが少なかったので全部仕上がりました。終わって見ると集中力を全て使い切った感じでぐったりしてしまいました。

    夜、犬の散歩もできないほどの強風なので、家でテレビを見ていたら林修の健康番組があっていました。梅干しがいかに体にいいかを解説していました。朝昼1粒ずつ食べればいいと言っていました。今年の夏は暑く熱中症も心配されるため、確かに梅干しはいいようです。循環器では梅干し1個に1グラムは塩分を含むため、高血圧の人には食べないように食事指導するのが常道です。しかし、番組では梅の成分が血圧を下げる働きを持っているため、塩1グラムを含んでいてもさほど血圧は上がらないような話でした。本当なら素晴らしいです。

    番組後半では、海苔が葉酸をたっぷり含むので認知機能改善に良いと言っていました。欧米では、小麦に葉酸を配合しないといけないと法律で決められているのですが、日本にはそのような決まりはありません。また、欧米の基準は1日あたり400マイクログラムですが、日本の基準は240マイクログラムだそうです。それでも、ダントツに葉酸を含む30センチ角の海苔を4枚食べてやっと240マイクログラムだそうです。それを毎日は無理なので、やはりビタミン剤が手っ取り早いです。私はマルチビタミンB50というのを毎日飲みますが、1粒で葉酸400マイクログラム含みます。

  • 台風接近

    台風が接近しています。今日明日は厳重な警戒が必要です。それにしても、長崎、福岡などは上陸の恐れがあるのにニュースでは大した報道はやっていません。所詮テレビ局は東京に被害がなければあとは高みの見物です。注意喚起はするものの、通常の天気予報にちょっと台風情報を加えた程度です。全国放送をする東京のテレビ局にとっては、洪水や崖崩れなど凄まじい絵(映像)がとれてはじめて大喜びで視聴率が取れるぞと言わんばかりに放送しますが、今から来る台風に備えよとは時間をさいて放送しません。本末転倒です。これが同じ台風でも、もし関東上陸の恐れとなれば大騒ぎです。風が吹く前から特番が流れます。結局、私たちは自己防衛しかありません。最近は非常に詳しい気象データがリアルタイムに携帯で見ることができます。風の情報や雨雲レーダーなど自分で見ながら判断する力をつけましょう。他人任せがいちばんいけません。

    私がいつも使うアプリはMyRaderとWindyというアプリです。気象データが自分の手に入りますから、ぜひ見て見てください。iPhoneならAppStore で検索して見てください。

    これがWindyの画面ですが、リアルタイムに動画でみられます。風、雨の状況が手に取るようにわかります。

    危ないところには近寄よらないようにしましょう。自分だけは大丈夫と過信しないようにしましょう。そして、危険な時は無理しないで早めに帰宅したり「明日できることは今日しない」精神でいきましょう。

  • 足を高く上げて歩こう

    歩いていて足の底を道にこすったりしませんか?ちょっとしたでこぼこに足の裏が触ってしまうのは、歩く時に足が十分上がっていないからです。日頃アスファルトなどの平坦なところでしか生活しないと足をほとんど上げなくてもよくなります。病院の中などはバリアフリーですから全く段差がありません。すり足に近い歩き方でも問題ありません。しかし、世の中全てがバリアフリーではありません。ちょっとした段差でつまづいて転倒したりするリスクがあります。病院勤務者(特に医者)はスリッパでペタペタ歩く姿をよく見かけます。あれは絶対に良くないと思います。スリッパだと、足を上げずに歩いた方が歩きやすく、すり足に近くなってしまいます。私はランニングシューズで仕事しています。

    ウォーキングを習慣にしている方も多いと思いますが、足を上げることを意識しながら歩くことをお勧めします。高齢者の場合は転倒のリスクがあるので、舗装されたフラットなところを歩いて欲しいのですが、まだ若い人の場合わざと舗装されていないラフなところを歩く方が足が上がっていいと思います。公園でも舗装されていない場所はあります。また、坂の多いところを選んで歩けば自然と足が上がります。立田山などはお勧めです。東区なら戸島山、南区なら木原不動尊から雁回山付近、西区なら島崎あたりはいい散歩コースですね。

    日曜朝のゲンキの時間を見ていたら、膝を伸ばすと姿勢が良くなり、腰痛や肩こりが取れると言っていました。たしかに膝が曲がっていると原始人みたいにへっぴり腰になり、反対にアゴは前に出てバランスをとります。そうすると腰痛や肩こりの原因となるのです。日頃からアキレス腱伸ばしの要領で膝関節をしっかり伸ばすストレッチをしましょう。