むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • リラックスするコツ

    月初めは毎月レセプトのチェクがあります。レセプトとは診療報酬請求のことですが、皆さんが窓口で負担した額は3割で、残りの7割を国保や社保に請求するのです。そのためには、行った診療行為の記録とそれに対応する病名などをきちんと書いておかないといけません。診療が終わった後からの請求なので、すでにコストは発生しているのですが、国保や社保が書類の不備を理由に全額払ってくれないことがあります。それはこちらとしても困るので、毎月1000枚以上のレセプトをチェックします。この土日はちょうど月初めの週末ということで、朝は5時からチェックを始めました。

    1日やって、まだ終わっていないのですが、もう限界です。疲れました。こういうストレスは気の巡りを悪くします。漢方では気滞といいます。気の滞りは漢方薬で巡りをよくすることができます。ちょうどアロマのような香りのいい漢方薬です。それ以外にも、もちろんアロマセラピーもいいし、ハーブティーもいいと思います。また何より効果的なのは運動です。私は気分転換にウォーキングに出たら、復活しました。体を動かすことで気の巡りをよくすることができます。膝や腰が痛む時も軽く運動することで気の滞りを治すことができるため、痛みが軽くなります。

    また、ストレスは交感神経の緊張なので、ストレス解消は副交感神経の刺激が効果的です。よく寝ることは基本ですが、気の置けない友人とゆっくり食事するのもいいでしょう。マッサージや鍼灸も非常に効果的です。そのほか、公園や森林で自然の気をいただくのもいいでしょう。弁当などを持って、立田山くらいの低山ハイキングなどでも「体を動かす」+「自然の気をいただく」+「食事」というトリプルの癒し効果が期待できますよ。

  • 高齢者の多剤併用をいかに止めるか

    高齢者の多剤併用は社会問題となっています。年を取ればどうしてもいろんな病気が出てきます。高血圧、糖尿病、コレステロール、不眠症などの内科疾患に加えて、腰や膝が痛い、骨粗鬆症などの整形疾患、白内障などの眼科疾患などなどきりがありません。それぞれの疾患に対しては治療ガイドラインというものがあります。例えば高血圧治療ガイドライン。血圧をどこまで下げなさいと書いてあります。1剤で目標に達成できない場合、2剤3剤と重ねることでガイドラインに書いてある治療目標をなんとか遵守しようとします。

    全ての疾患に対してこんな状況ですから、気がつけば10種類以上の薬が処方されていると言うことはザラです。しかし、処方している医者にとってはガイドラインという治療指針に忠実に従っているだけで、なんら悪気はありません。しかし、高齢者にこのガイドラインをそのまま当てはめていいかどうかは甚だ疑問です。血圧も血糖も10年20年先の合併症を予防するために治療しているということを考えると、90過ぎのお年寄りに厳密な治療をすべきか考えないといけません。

    そこで私は、訪問先の老人ホームでは、必要最小限の血圧や糖尿の治療剤と便秘薬程度の処方に絞って内服薬を2ー3剤にするよう努力しているのですが、たまたまそういう人が訳あって病院に入院すると退院時にはまた10以上の薬が入っています。入院を受け持つ医師と私とで考え方の基本が異なる訳ですが、高齢者医療というものをもう少し真剣に考えないといけません。(ただ、減薬は国の財布に優しいですが、製薬会社は嬉しくないので、そういう勉強会はほとんど開催されません)

  • 脂肪燃焼スイッチ

    週刊誌を読んでいたら、脂肪燃焼のスイッチを入れるという表現がありました。それを読んで、自分の脂肪燃焼スイッチは壊れていると言っているスタッフがいました。脂肪燃焼スイッチはどうやって入れたらいいのでしょうか。

    まず、体に炭水化物があると、そちらを先に燃焼します。したがって、脂肪はいつになっても燃えません。炭水化物を燃やした方が体にとって簡単だからです。筋肉や肝臓に蓄積されているグリコーゲンはそういった糖分の貯金です。グリコーゲンはマラソンで約30キロを超えたときに枯渇するということが知られています。したがって、フルマラソンは30キロ過ぎてからが急にペースダウンしてきつくなります。わたしも、30キロ過ぎてから何度歩いたことでしょう。走ろうという気持ちはあっても体がついていかないのです。

    逆にいうと、30キロマラソン程度は体内に糖分の蓄積があるため脂肪は簡単には燃焼しません。炭水化物の枯渇した条件で運動しないと脂肪燃焼スイッチは入らないのです。朝ご飯前の空腹時にウォーキングしたりジョギングすれば確実に脂肪燃焼スイッチが入ります。朝食前の運動で大事なのは、脱水にならないように水分補給をしてから走ることです。もう一つは、脂肪を燃焼しやすくするためにはビタミンB群とカルニチンという物質が必要です。サプリでもいいと思います。努力なしに脂肪燃焼スイッチは入りませんが、コツがわかれば誰でも可能です。

    クリニック周辺は麦畑です。刈り取り前の今の時期を麦秋と言うそうです。今日麦刈りが一斉に終わったようです。これが終わればいよいよ田植えの準備が始まります。

  • 雨に濡れるのも楽しい

    いよいよ梅雨入りですね。毎日歩いて通勤しているので、平均歩数が12000歩はいっているのですが、さすがに雨が降ると車通勤になり運動不足です。梅雨の時期は通常と違って独特の体調不良で患者さんが増えてきます。一番特徴的なのはめまいです。湿気と暑さのせいでふらつくのだろうと思います。漢方では湿気を取ることでめまいを治療する苓桂朮甘湯が有効です。次に多いのが頭痛です。雨が降りそうになるとズキンズキンと頭が痛むといういわゆる片頭痛です。これは五苓散が良く効きます。これからの時期はこういった漢方で体調管理がおすすめです。

    ランニングをする人はわかってもらえると思いますが、梅雨時期はランニングにとっては案外いいものです。もちろん雨が降って走りにくいのですが、雨が降っていなくても汗でびしょ濡れになるので、小雨ぐらいなら降っていた方が涼しくて快適なのです。雨に濡れること自体はなんら嫌なことではありません。ただ、水たまりの水を車にしぶきを浴びせられるのは気持ちよくありません。また、靴が濡れると翌日までに乾かないのでちょっと困ります。

    そう考えると、梅雨も別にウォーキングをしてもいいような気もします。ランニングと違って、少し厚着しても歩けますから、レインコートなど着て傘をささずに雨の中歩くのは案外楽しいものです。子供は純粋に濡れて楽しみますが、大人になると次第にこういう楽しみから遠ざかってしまいます。この梅雨の時期、皆さんも濡れて楽しんで見ませんか?