むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 健診は10数秒の真剣勝負

    私は中学校の校医をしているため、全生徒の診察をしないといけません。毎年1学期は健診の仕事で大忙しです。内科検診なのに背骨の曲がり(側わん)に関する診察もあります。私が思うに、外から見て左右の肩甲骨の高さが違うとか、そんな診察しなくても入学時のレントゲンがあります。それさえ見れば微妙な背骨のゆがみも一目瞭然です。それなのに、レントゲンではなく診察でチェックさせようとします。意味あるのか?と思います。

    また、診察中に保健室が非常に騒がしい!心臓の音なんか全然聞こえません。また、女子の聴診がしにくいこと。わずかな洋服の隙間から聴診器を入れて聞きますが、聞こえにくいことこの上ないです。健康第一ですから、学校検診は恥ずかしがらずきちんと診察させてもらいたいものです。今のようなプライバシー第一主義(?)の風潮は一体どこが決めているのでしょうか?教育委員会?

    そんな中、私が密かに注目しているのは生徒さんたちの腕や胸にできたアザです。「あれ、どうしたのこれ?」とききます。「サッカーで、このまえボールが当たって」とかすぐに答えられる人は大丈夫。「うーん・・・どうしてアザができたか?覚えていません」とおどおどしていうようなら大問題です。学校や家庭でいじめやDV(家庭内暴力)に会っていないか、じっと目を見て不自然なところがないかを観察します。診察はわずか10数秒の1対1の真剣勝負です。それから、洋服を脱いでくれない女子にはこういう配慮もできないのです。困った問題です。