むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 働き方改革の犠牲者?

    働き方改革法案が成立したとニュースにありました。野党がくだらないスキャンダルばかり追いかけているうちに重要なことをしっかり議論する暇もなく、可決した印象です。私たち働く側、あるいは雇う側はこの法律が成立することで何がどう変わるのか、皆さんちゃんと理解していますか?私にはまだ全然わかりません。

    一方、民間の会社ではすでにこの働き方改革を逆手にとって、行動に移ったところが多数あります。「残業禁止」です。残業禁止は定時に帰れると喜んではいけません。「残業手当は出さないから5時までに全部終わらせちゃってね」ということです。今まで残業してなんとかこなしていた仕事量そのものは全く変えずに残業禁止とは従業員いじめです。本来なら、定時で仕事が終わるだけの人材確保だったり仕事の無駄を省いたり意味のない会議をやめたり、決済をもらうために大勢のハンコをもらう仕組みを無くしたり、そういう制度上の問題を解決してから残業ゼロに取り組むのが筋でしょう。

    当院にはすでにこういう「名ばかりの」働き方改革の被害者が続々と来院しています。残業させてもらえない→仕事が終わらない→どうしていいかわからない→パニック・うつになってしまった、という感じです。皆さんこの法案とは関係なく、「働き方改革」という名の残業(経費)削減の犠牲者です。なんとか立ち直っていただきたく、毎日時間の限り新患を受けていますが、この調子では同様の犠牲者はこの先どんどん出てきそうで、心配しています。