むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 軟骨は再生する

    おなじみ「たけしの健康番組」を見ました。テーマの一つに股関節異常からきた腰痛や節膝関節痛には貧乏ゆすりが効くということでした。それは確かにそうだろうと思います。私が患者さんの腰痛を治す時、いろんな治し方を考えます。通常は鍼と漢方で治すのですが、整体もその候補の一つです。整体では骨のズレを力いっぱい強制したりするイメージかもしれませんが、私の習った整体はそのように強制的に骨に力を加えて治す手技ではありません。関節を揺らすことにより自然とあるべき姿に戻していくというやり方です。その関節揺らしと貧乏ゆすりは似たようなものです。自分でゆするのなら整体でなく単なる貧乏ゆすりにしか見えませんが、実は立派な整体手技だと思います。

    番組では股関節から来た腰痛持ちの女性に1日2時間以上貧乏ゆすりをするようにと指導し、効果を見ていました。なんと、検証10日目には腰痛が明らかに緩和されていました。素晴らしい効果です。簡単なので、ぜひ取り入れて見たいものです。しかし、それより何より私が驚いたのは、貧乏ゆすりで「関節の軟骨が再生してきた」というはなしです。通常整形領域の常識では、軟骨は再生しません。しかし、私は以前からそれは嘘だろうと思っていました。貧乏ゆすりで軟骨が再生されるなら、素晴らしいことです。ヒアルロン酸の関節内注入などはその場しのぎでしかなく、有効性が確認されないとアメリカでは否定的な見解が出ています。これからは貧乏ゆすりの時代かもしれません。

    軟骨が再生するという事実に匹敵するくらい大事なことを書いておきます。実は、歯も部分的には再生します。酸味の強い食べ物や飲み物で歯のエナメル質は溶けて傷害されますが、唾液により修復されます。大切なのは、せっかく修復している食後すぐに歯を磨かないことです。食後すぐは唾液がアパタイトという物質を用いて歯の傷んだところに再石灰化する大切な時間です。唾液とアパタイトを洗い流しては再石灰化はできません。できれば歯磨きは食後30分以上開けた方がいいと思います。