むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ZOOMのおかげで地方格差がなくなった

    月曜は診療が終わってから漢方の講演でした。トラブルもなく配信できてホッとしました。以前は講演会の会場に行く手間があり、当院は東区の東の方なので中心街まで行くのに時間がかかり遅れはしないかとヒヤヒヤ物でしたが、最近はクリニックからのWEB講演で移動せずに済むため遅刻の心配がありません。まるで、ドラえもんのタイムマシンやどこでもドアを手に入れたような気分です。この数年で時代はこれまでの何十年分も進化しました。

    わたしたちドクターは毎日いくつもの講演があるので参加しこなさないですが、もしZOOMはインストールしたけど参加できる会が見つからないという場合、peatix.comを見てみてください。参加無料のオンライン講演会などたくさんあります。趣味の会やサイドビジネスに役立ちそうなもの、その他いろいろあります。リアルの会なら交通や時間のことを考えますが、オンラインだとそういった制約がないのでどこに住んでいても勉強の機会が得られます。

    今までは、東京の人はいいなと思っていました。著名な人の講演会に簡単に参加できるし、交通費も大してかからない。勉強の機会が違えば、当然仕事のレベルにも差が出ます。すごい先生に習うことができれば、最短最速で一流に達することができます。しかし今では、ZOOMのおかげで地方の格差がなくなりました。それだけでなく、世界に目を向ければ日本であろうがアメリカであろうが住むところも関係なくなりました。大切なのは、参加しようというモチベーションと情報収集力、そして海外の講演も参加できるだけの英語力です。熊本にいながらにして国際人になれる時代なのです。

     

  • 講演のスライド作り

    この3連休に済ませないといけないことが山積みでしたが、朝起きも順調で、効率よくすすんでいます。月初めはレセのチェックという大仕事が毎月あるのですが、今月は休みの影響で私がチェックしたあと事務スタッフがもういちどチェックする時間的余裕がありません。少なくとも私のチェックだけはこの連休中に全部済ませておかないと先に進まないという状況でしたが、今日もかなりすすんで、今晩と明日の早朝にもうひと頑張りすれば目処が付きます。また、講演を4つ頼まれていたうちの2つのスライドは完成し、3つ目に取り掛かりました。これが終われば、4つ目は簡単にできそうなので、あと2日でなんとかなりそうです。

    スライドはパワーポイントで作ります。以前はイラストなども入れながらきれいなスライド作りに凝っていましたが、最近はそういうスライド作りは完全にやめてしまいました。今は字だけのスライドです。大事なところは字に色をつける程度でそれ以上の装飾はしません。トヨタだったか、アマゾンだったか忘れたのですが、会議にパワーポイント禁止、というところがあるそうです。パワーポイントにして、イラストや効果(エフェクト)を効かせたスライドを作ると、見ている方もわかったような気分になるし、作る方も自己満足、しかも作るのにすごく時間がかかります。大事なことだけ要点を述べれば会議はもっと効率的になるということで無駄なスライドを作らないというのは大事なことだと思います。

    スライドは質素でも、うまく話せば講演は聞いてもらえます。ところが最近はWEB講演会で目の前に観衆はおらず、一人パソコンの画面に向かって話すので、勝手が違います。このような時代に聞いてもらう講演をするには、一方的に話すのではなく、質問してみたり、疑問を投げかけてみたり、WEBの双方向性をうまく利用するのがいいと思います。とはいえ、なれないとそういう仕組を講演の中に取り組むのは結構難しいです。まだ試行錯誤です。

  • 地震から6年

    熊本地震から6年経ちます。いろいろ大変でしたが、確実に復興が進んでいます。個人的には、阿蘇立野の57号線から阿蘇大橋が復旧したのがいちばん大きいです。あの道がないと阿蘇方面に行くのが遠回りとなり大変でした。今は、普及した道は4車線になり高速道路のようにきれいになりました。当院には阿蘇方面からもたくさんの患者さんがこられますので、途中の道が少しでも通りやすいといいなと思います。益城の県道高森線も4車線に拡張して復旧しているそうですが、あちらの方にはまだ行ってないので、一度見に行って見たいと思います。昔ランニングしていた頃は、益城の津森神社を目指して走ったりしていました。空気もよく、とても環境の良いところです。津森神社向かいにある川の土手にすごくたくさん彼岸花が咲くのが印象的です。

    最近は昼は暖かく冷房を入れたりしますが、朝晩は結構冷えます。地震のあった日の夜も近くの学校の運動場にシートを敷いてすわっているとやたら寒く凍えたのを思い出します。温度差が大きいと自律神経も不調となり、更年期みたいな症状が悪化したり不眠になったりめまいがしたりいろんな訴えで来院される方が増えます。寒いか暑いかどっちかにしてくれと言いたいところです。私は案外こういう温度差は気にならず、湿度も低いので毎日快適に過ごしています。

    この週末は内科学会で、家庭からWEB参加できるので隙間時間はずっとお勉強です。リアルの学会よりしっかり勉強できます。時間の制約が少ないのもいいですが、現地だと広過ぎる会場でスライドが小さくてよく見えないのがWEB学会だとパソコンの画面で見やすいのもメリットです。

  • 男女の髪の悩み

    この週末は内科学会です。最近はWEB開催なので現地に行くこともなく自宅から参加できます。熊本に住んでいると、東京まで行く時間と旅費と考えるとたいへんですが、その点WEBは素晴らしいです。土曜日も通常通り仕事をして、空き時間に学会の講演を聴くことができます。わたしたちは学会に参加しないと専門医を更新する点数をもらえないのですが、WEB視聴で点数がもらえるようになったので、本当に助かります。

    最近、女性の薄毛で困っている人が多いことを知りました。男性は言われなくても年を取れば薄くなるので年々あせってくるのですが、女性もその悩みがあるんですね。男性用はプロペシアとか、リアップとかいろんな育毛剤がありますが女性の場合はどうなっているのだろう。専門外なので、あまり知りませんでしたが、勉強してみるといろいろあるようです。パーマやカラーリングも毛を傷めます。栄養学的には、髪の毛はタンパク質なので、しっかり蛋白を取ることが大切と思われます。ビタミンやミネラルも重要です。一方、重金属やヒ素などの毒性のあるものは脱毛に関連します。むかし、ひじきは髪の毛に良いと言われていましたが、黒い海藻なので黒髪にいいというイメージだったと思われます。本当に髪の毛にいいのかは疑問です。

    ヘアブラシがプラスチック製だと髪をとかす際に静電気が起こり髪を痛めます。木製のブラシがおすすめです。日本古来のつげの櫛に椿油などは髪にいいですが、独特の匂いがするので、ハーブ系の天然オイルでできた整髪料のほうが使いやすいと思います。以前、知り合いのアロマショップには売っていましたが、最近はどこで手に入るのかわかりません。しかし、そのように毎日使うヘアケア製品は大切です。

  • 劇的・漢方

    「女性に劇的・漢方薬」というシリーズを書いておられる益田總子先生の講演がありました。この講演を聴くのが先月から待ち遠しく思っていました。私は益田先生の劇的漢方シリーズは全部読みました。それも、何度も何度も読み返して、漢方を処方するときに大いに参考にしています。すでに20年以上前の話です。その先生から直接講演いただけるとは、私にとっては有名タレントさんと会ったくらいの嬉しさでした。

    講演は、難病の患者さんに漢方を使ったら劇的に改善したお話。小説のように描写が細かく、通常の医学系の症例報告とは全く異なったスタイルです。患者さんの様子が手にとるように伝わります。すると、リアルにイメージできた患者像に〇〇湯という漢方が効いたという情報が頭の中でリンクし、ずっと忘れないくらい強く印象に残ります。素晴らしい講演でした。私は、このように本を読んで漢方の基礎を築きました。今日の益田先生の他に、漢方の大御所寺沢先生、三浦於菟先生などが個人的な師匠です。

    実は、ZOOMのおかげで、この寺沢先生や三浦先生にもちょくちょくお目にかかる機会があります。熊本に住んでおきながらこんなこと普通ありえません。重鎮の先生のお話は、講演が終わったあとの質疑応答の一言でさえキラリと輝く重要なメッセージを聞けるので、本当に尊敬します。