むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 街頭無料医療相談会

    今度の日曜日(6月11日)の午後1時半から4時まで熊本市の下通りにて保険医協会主催の無料医療相談会があります。場所は下通りの紅蘭亭前です。私もボランティアで参加しますので、もし、日頃こちらのブログを読んでいて何か私に直接相談したいことがあれば、ぜひ下通りまでおいでください。

    私も初参加ですので、どんなものかよくわかりませんが、お気軽に質問いただければと思います。クリニックまでわざわざ来て相談するのがはばかられるような場合、買い物ついでにちょっとお立ち寄りいただければそれほど気負った感じもなく聞きやすいかもしれません。もちろんクリニックとは違いますから、その場ですぐ治療につながる効果はないと思いますが、こんな質問、病院に行って聞いてもいいんだろうか、というような質問でもどうぞ聞いてください。

    私の他にも小児科の先生やリウマチを専門とする先生の参加が予定されています。そちらの先生にも聞きたいことがあればぜひお尋ねいただければと思います。

    桜十字病院の外来玄関前にて(往診の際に撮影)

     

  • 頭痛は予防を

    昨日のブログで梅雨の天気が悪い時期には頭痛が増えると書きました。早速今日も頭痛の患者さんが大勢来院されました。最初のうちは市販の頭痛薬を使って対処することが多いと思いますが、だんだん症状も回数もひどくなってきて病院にかかるというパタンが多いと思います。

    頭痛で大きな病院を受診すると、とりあえず頭部CTやMRIを取りますが、脳腫瘍や脳梗塞はあまりありません。くも膜下出血の場合、生まれてこれまでに経験したことのないほどの激烈な頭痛になりますから、そういったときは救急病院を受診すべきでしょう。しかし、天気が悪くなると頭がズキンズキン痛むとか、生理前に毎月頭痛がひどいとか、こういう頭痛はCTなどはあまりいらないのではないかと思います。そして痛くなってから頭痛薬を使うより予防の薬を飲んだ方がいいと思います。なぜなら、鎮痛剤を多用することで、鎮痛剤が切れる頃になると頭痛が起こりまた鎮痛剤を使うという悪循環に陥ることがるからです。これを薬物乱用型頭痛と言います。

    こういった場合、私は頭痛そのものを予防して鎮痛剤に頼らないでいい工夫をします。西洋薬も効きますが、漢方でも頭痛の予防は可能です。いずれにせよ、鎮痛剤ほど副作用や薬物乱用の悪循環がない薬があるので、もし慢性頭痛で困っていれば予防薬を検討ください。

    錦ケ丘公園近くにて

  • 梅雨入り

    いよいよ梅雨入りです。しばらくは雨も多く、ウォーキングもあまりできないですが、恵みの雨でもありますから仕方ないですね。通勤にも時間が余計にかかるでしょうから、余裕を持って早起きしましょう。

    梅雨の時期は、雨に伴い独特の体調不良が増えてきます。一つはめまい・ふらつきです。毎年梅雨時になるとめまいの患者さんが多いなーと思っていると、梅雨明けとともにまた減っていきます。もう一つが片頭痛です。片頭痛は秋の台風シーズンに顕著に増えますが、梅雨の雨でも増えてきます。いずれも天気が誘引になっています。

    西洋医学ではこれがなぜだか説明し難いですが、気圧の変化が悪いとか、そんな説明で納得しています。一方、漢方の世界では病気の原因として「気血水」のバランスが重要視されています。梅雨時は水の過剰が原因でいろんな病気を引き起こすと考えます。水の過剰ですから、漢方では利水の処方を考えます。例えば、五苓散がよく効きます。天気が悪い時の頭痛やめまいにはぜひ試していただきたい処方です。

    ホスピタルメントさくら東館の玄関前にて

  • 足を高く上げて歩く

    私の日頃の運動をランニングからウォーキングに変えて最近は毎日歩いています。ウォーキングといえば、元祖ウォーキングの伝道師デューク更家さんが先日FMラジオに出演し、歩き方の話をしていました。1万歩なんて歩く必要はなく、ポイントを押さえてウォーキングすれば、2000−3000歩くらいが限界だそうです。歩くポイントについてはラジオ番組ですからあまり詳しくは話されていませんでしたが、姿勢を正しく、そして目線を上げて歩くことが大切ということでした。エクササイズとして歩く際には、そこにひねりを加えたりして体幹を鍛えるのだと思います。

    私が最近毎日歩いていて気がつくのは、舗装道路はまるでバリアフリーのように足を少ししか上げなくても歩けるということです。少し道に段差があったりすると靴底がこすれます。これではたいした運動になっていません。やはり大腿四頭筋(太ももの筋肉)を意識して膝を高く持ち上げることが大切だと思います。少なくともちょっとした段差や道路の凸凹は難なくクリアするくらい足を上げるということです。何故なら、お年寄りが歩いていて転倒するのは、足がすり足になっているのが原因だと思われるからです。日頃から足をきちんと上げるには、大腿四頭筋の筋肉を意識してトレーニングする必要があります。

    たまたま、地震の後の熊本市内の道路は凸凹がひどくて歩きにくいところが多いです。特に暗くなってからウォーキングしていると歩きづらいと思います。しかし、今回はそこを逆手にとって、足を高く上げて歩く訓練をしましょう。できれば、舗装されていない砂利道や農道、山の中をハイキングなどできればさらにいいと思います。

  • 休日当番医でした

    日曜日、休日当番医でした。最近はインフルエンザも下火で、あまり忙しくはなかったのですが、やはり感染症の急性疾患が多かったです。一番多かったのは感染性胃腸炎。あまり特効薬はないような印象ですが、漢方薬で抜群に効く薬があります。きちんと飲めれば1−2日で治ります。次に多かったのが溶連菌感染症です。最近はインフルエンザのように喉を綿棒でこすって検査すると10分ほどで診断が確定するので、今までは見た目で判断していたのが、検査データとしてはっきりと診断できます。喉が腫れて痛む、熱がある、などの症状でしたら今の時期はこの病気かもしれません。抗生剤をきちんと使えばちゃんと治ります。

    こういった普通の疾患以外にも、やはり休日当番医ともなればいろんな患者さんが来られます。まぶたの虫刺され、これはびっくりするくらい腫れます。まぶたの組織が柔らかく、血管から染み出した水分が容易に溜まってしまうからです。血管透過性を亢進させているのは肥満細胞から放出されるヒスタミン(I型アレルギー反応という)なので、抗ヒスタミン剤がききますが、市販の虫刺され薬にはスーとするメントールが配合されているので目の近くに塗ると目に刺激が強すぎます。医薬品でメントールの入っていないものを使ってください。抗ヒスタミン剤が効かない場合や、時間が経って腫れが遷延している時はステロイドの塗り薬の方がよく効きます。

    丹毒という感染症も見ました。皮膚の感染症ですが、リンパ管に沿って炎症を起こして筋状に硬くなっていました。感染の原因となった傷はどこかわかりませんでした。これも適切な抗生剤で治療できます。

    当院では、インフルエンザ、溶連菌などの迅速検査を始め、肝機能、腎機能、炎症反応(白血球やCRP)、貧血検査など院内ですぐに検査できます。心電図、腹部エコーなどもすぐにできます。できるだけ最初にデータを揃えて適切で素早い対応を心がけています。