むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • コロナ後遺症の頭痛を治す

    最近またコロナ後遺症の患者さんが増えてきました。コロナは報道によると第10波がピークアウトしたのではないかと言っていますが、これくらい時間がたつと第何波かは関係ないです。誰も興味ないと思います。ただ、感染が増えるとその後しばらくして後遺症の患者さんで当院が忙しくなります。一番多いのは倦怠感と長引く咳なのですが、案外患者さんが困って来院されるのが頭痛です。普通、頭痛は鎮痛剤(頭痛薬)が効くはずですが、不思議とコロナ後遺症の頭痛は鎮痛剤があまり効かないみたいです。その理由を考えると、コロナの場合、全身で炎症を起こす特徴があるため、おそらく頭でも炎症を起こしていると思われます。大げさに言えば無菌性髄膜炎みたいな病態です。そう考えると、炎症を抑える抗炎症剤でないと頭痛が取れないのだろうと思っています。

    私がこの仮説を思い立ったのは20年ぐらい前の話です。当時は当然新型コロナのことなどまったく予想もしていなかったわけですが、私がテキサス大学に留学したとき日本人会の先生があちらでの生活の立ち上げを手伝ってくれた際に、テキサスでひどい高熱と頭痛を来す風邪にかかったとき日本から持っていった薬が全然効かずに病院でこの薬をもらっで飲んだらすごく効いた、といってわけてくれた薬があったのです。そのときは「あ、どうもありがとうございます」と言ったもののその薬のことはあまり気にかけていませんでした。何ヶ月かたち、あちらでの生活にも慣れてきた頃、私の妻が高熱を出して寝込んでしまいました。日本からいろいろ持っていった薬を使っても全然熱は下がらず頭痛もひどい。ふと思い出して前にもらった薬を使ってみたらすごく効きました。なるほど、住むエリアが違うと病気も違うし、治療法も違うんだとつくづく考えさせられた経験でした。

    これがコロナだったかはわかりませんが、今思い出すと新型コロナににた病状でした。それを覚えていたので、今回のコロナ後遺症の頭痛の治療には抗炎症剤が必要だと思い至ったわけです。当院では相当数の患者さんにその治療をしていますが、後で聞いたら頭痛はとれたと皆言われているので、結構自信を持って処方しています。ただ、保険の適応外使用になるので、詳細はここには書かないでおきます。

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