むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • お腹が張る病態はいろいろ

    今日は2月29日でうるう日でしたね。4年に一度の稀な日。なぜか外来に来た患者さんはいつもの半分ぐらいでのんびりできた奇跡のような一日でした。このところ、いろんな講演を頼まれており、スライドの準備が全然進んでいなかったので、重い腰を上げて診療の合間に作り始めました。60分の講演だと50−60枚程度のスライドを作るのですが、それにかかる時間はその10倍くらい必要です。つまり講演を組み立てるには10時間ぐらいの労力が必要となります。膨大な資料を読んで、自分の考えていることに間違いがないかを下調べします。そうでないと、嘘を教えてしまうと視聴する皆さんにとって不利益となるからです。

    資料を読んでいて結構長い文章だったので、ふと思い立って、ChatGPTに「この文章を要約してください」とたのんだら、すごく短いサマリーを書いてくれました。短すぎてちょっと物足らなかったので、「もう少し詳しい要約に書き直し。箇条書きにまとめて」とオーダーしたら、あっという間に箇条書きのまとめができてきました。念の為、内容に誤りがないか再確認して、少し手直ししたらそのままスライドにできました!これは相当な時短になりました。それにしても、人工知能(AI)は文章の流れをきちんと理解しているとしか考えられません。要約する前の文章であいまいなところがあったのを、正確な言葉に置き換えて要約してくれていました。凄すぎます。

    今日スライドを作ったテーマは「”お腹が張る”を治す」です。お腹の不調はいろんな原因があります。急性なら胃腸炎の可能性が高いですが、慢性だと詳細に検討する必要があります。ストレス性の場合もあり、食生活が悪い場合もあり、腸内細菌の問題もあり、消化管カンジダの場合もあり、術後のイレウスとかがんが潜んでいる可能性もあります。そういったいろいろな可能性を考えながら検査を勧めたり治療法を考えたりするわけです。当院では漢方をよく使いますが、それだけでは太刀打ちできないこともあり、使える手は何でも使って治すのが私流です。