むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 診療報酬改定

    日中は暖かったですね。冷房をつけようと思ったのですが、さすがに思いとどまってとりあえず長袖白衣を脱いで半袖で仕事しました。2月に冷房なんて、めったにないことですね。夜になり、北風が強くなってきました。明日は冷えてくるようなので寒暖差で体調を壊さないようにしないといけません。風邪、インフル、コロナ、胃腸炎、喘息、花粉症、この時期はなんでもありです。おかげで通常の1−2割増しで毎日忙しいです。

    今年は診療報酬改定の年で、今日の新聞にはそのことが大きく乗っていました。これから細かい変更点が明らかになり、私たちは大急ぎで分厚い本を買って改定ポイントを勉強したり、説明会に出ないといけません。世の中物価がどんどん上がっており、人手不足で賃金も上がっています。多くの企業は商品の値上げをすることでデフレを脱却して収益が回復しているところもあります。しかし医療業界は自分たちで勝手に値段をつけられません。厚労省が決めた診療報酬が公定価格です。しかも年々引き下げられて厳しい状態。内科の分野は今回大幅に点数が下がり、大赤字だと冷や汗ものでした。昨日明らかになった情報で、その大幅減益はなんとか避けられそうですがマイナス数百万にはなります。報道では、スタッフの賃上げ資金として初診料・再診料を20円程度値上げする話がありますが、それで1日80人診ても+1600円です。1ヶ月で24日働いたとして38000円です。10名のスタッフで分けると一人あたり3800円にしかなりません。そんな賃上げは焼け石に水。もっと上げないと意味はないので結局経営としては赤字になります。

    もう一つ困ったことに熊本は過疎化が進み人口がどんどん減っているのにTSMCを始め半導体工場がどんどんできて働き手の取り合いになっています。これら半導体メーカーは時給を熊本の標準の2−3倍提示しているという話で、多くの労働人口がそちらに取られています。そのあおりで介護業界などはすごい人手不足で何十人ものお年寄りを一人の当直介護士さんが夜勤でみているような話もあります。怖い話です。介護業界も人集めに賃上げするしかないので、老人ホームでは患者さんに手がかかる場合、あらゆることが別料金となっており、存亡をかけた必死の営業活動が見受けられます。

    老人ホームにもバレンタインの飾り(ホスピタルメントさくら西館)