むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 若い世代には病名をあえてつけないこともある

    朝はえらく冷え込みましたが、昼はよく晴れて温かい一日でした。また寒の戻りもあるでしょうけどしばし春の陽気を楽しみます。さて、今日は連休明け初日でしたので、午後から随分混み合いました。午前中はまだ寒かったからかそれほどでもなかったので、明日以降も混雑を避けるなら午前中がいいかもしれません。

    当院は内科クリニックにしては患者さんの平均年齢が相当若く、自分でもびっくりします。通常の内科だと70歳でも若い方だと思います。しかし、当院の患者さんは30代から50代くらいもたくさん来られるので、現役世代に選んでいただけてるな、と思っていましたが、最近は中高生もたくさん来るようになりました。風邪や花粉症など通常の内科疾患も多いのですが、最近増えてきたのは朝起きられない、学校に遅刻してしまうという症状で、よく起立性調節障害と診断されているような学生さんたち、それからコロナ後遺症で倦怠感や頭痛などが取れないというような人たち。いずれも、通常あまり有効な治療法がないため、専門に治療している機関は少ないと思われます。当院では漢方を処方して比較的うまくいっている例が多く、だんだんそういった若い患者さんたちが増えてきた次第です。

    私は若い学生さんたちに「起立性調節障害」とか「神経症、うつ病」などの病名をあえてつけないで治療してもいいのではないかと思っています。病名をつけると、前途ある若い人たちがそう言うレッテルを貼られて自分は病気なんだと思ってしまう。私はそう言うケースでは診察でよく「体質の問題でしょう」とか「自律神経のバランスが悪くなっているみたいです」と当たり障りのない説明をして病名をつけないで説明する事が多いです。もちろんカルテには診断名を書かないと薬を使う根拠にならないので病名をつけていますが、本当はあまり病名をつけたくない気持ちで診察しています。