むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ヘモグロビンA1cについて

    TSMCの第2工場も菊陽にできることが決まったとの報道が新聞1面にのっていました。熊本の景気を良くするでしょうが、人手不足の中さらに人が足りなくなるだろうし、賃金が高騰するかもしれず、地価が上がったぶん物価(家賃など)も高くなることでしょう。交通渋滞の対策も追いついていないし、地下水が果たして枯渇したりしないかは未知数です。みんなが浮かれているほどいいことばかりではないと思います。自治体には今のうちからできる対策を取ってもらいたいです。第1工場で生産される半導体はおそらくパソコンやスマホなどに搭載されるもので、日本が欲しくてたまらない自動車用ではないみたいでした。しかし第2工場の方はトヨタも出資すると書いてあり、これで車用の半導体の確保ができそうです。それは良かったとおもいます。

    糖尿病の患者さんはヘモグロビンA1cという検査をしています。7以下にコントロールしたいので、毎回その数値を見て一喜一憂します。この検査は遡って1ヶ月ぐらいの間の血糖の変動を評価する値です。先月の検査はちょうど年末年始の時期を反映するものだったので悪化していた人も多数見られました。しかし、今月に入っての検査はすでに正月もあけてからの1ヶ月の評価となります。今回も高いようなら要注意です。何か食生活が悪いか運動の習慣がなくなっているか原因があるはずです、

    血糖やコレステロールをコントロールするのは、後々起こってくる合併症を予防するためです。主に動脈硬化から来る狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、慢性腎臓病などです。これら合併症は10年20年の月日を経て起こってくるため、80歳を過ぎてまだそういった疾患にかかったことがない場合はすこし基準を緩めてHbA1cは8以下でも結構です。ただし、心臓病や腎臓病、脳梗塞などの既往があればできるだけきちんとコントロールして2次予防に努めたほうがいいと思われます。

    梅の花が咲いていました