むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 癌の痛みを取る魔法のような貼り薬

    GWが始まりましたが、雨のスタートですね。ドライブなどの行楽にはちょっと残念でした。私は家ですることがたくさんあったので、雨でも関係なしです。洗濯も3回しました。部屋干しです。昨日書いたように、講演のスライドを完成させ、中国語と韓国語講座を1週間分全部復習しました。ジムでランニングも完了。残すはレセプトのチェックだけです。

    先日から訪問診療でガン末期の人を見ていたのですが、痛みが出て苦しんでいたので麻薬に近い成分の貼付剤をつかったところ、なんとか痛みも取れて穏やかな表情で過ごされていました。食事も水分もはいらず、血圧がだんだん下がってきたので、私もこの数日ずっと待機していましたが、今朝方眠るように静かに息を引き取られました。あれほど癌の痛みに苦しんでいた人も、麻薬のおかげでここまで穏やかで静かな最期を迎えられたのはよかったです。担当した私も最初はどうなるかと思いましたが、薬が効いたおかげで救われました。また、今回サポートしてくれた訪問看護ステーションのクルトには看取り専門チームがあり、安心して任せられました。このように、訪問診療は多職種連携、チーム医療です。

    この痛みをとってくれる魔法のような貼付剤は湿布のように肌に貼るだけで痛みが取れます。フェンタニルという麻薬のような薬剤が皮膚から浸透することで痛みが取れます。特殊な薬剤で、私たち医師も講習を受けないと処方できません。私は以前勤務していた桜十字病院で緩和医療(ホスピス)を担当していた時期もあり、この薬の処方をするための講習を受けていたのですが、開業以来使う機会がなかったので処方する際のログインIDやパスワードなど思い出さず、折しも連休前で大忙しだったためe-ラーニングを見直す時間もとれなかったため、すぐにはこの貼付剤を処方することができませんでした。患者さんを1−2日ですが苦しい思いをさせたのは申し訳なかったと思います。