むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 帯状疱疹ワクチンの勉強会でした

    昨日からのめまいはほとんど良くなりました。ブログを見た方から何人も心配の声をかけていただきました。ありがとうございます。元気に仕事もできています。夕方は仕事が終わったらすぐにニューホテル(旧ニューオータニ)に向かいました。シングリックスという帯状疱疹ワクチンの勉強会です。発売当初から興味を持って院内に採用していたのですが、このところコロナのワクチンの影響もあり帯状疱疹が急増しており、患者さんからの問い合わせも増えてきています。そんな中、ワクチンメーカーから熊本市内で開業しているドクターでシングリックスをたくさん使っている15名程度が招待された形での勉強会だったため、時間をさいて出席しました。

    講演で聞いた内容で最も衝撃的だったのは、以前からある生ワクチンは値段は安いのですが、有効性が5−6割しかない。一方新しく開発されたシングリックスは値段が高いのですが有効率97%でその効果が10年は続くことが確認されているとのこと。メーカーのお抱え演者の話だから少し割り引いて考えても、シングリックスの有効性はすごいと感じました。帯状疱疹の怖いのは、顔に出たら失明する恐れがあるし、帯状疱疹は治ったようにしていても、神経痛がその後何年も続くことがあります。その痛みは普通の鎮痛剤では対処しきれず、会に出席されていた麻酔科(ペインクリニック)の先生も神経痛の治療に限界を感じているので、予防しかないとコメントされていました。

    コロナワクチンも当初有効率が98%とか言っていましたが、使ってみたら全然効かない。予防にならないと思った人も多いハズ。それは、コロナウイルスは風邪のウイルスなので変異するスピードがはやく、ワクチン開発しても追いつかないのです。これは昔からの常識です。一方、帯状疱疹ウイルスはそれほど変異しないので一度打つとついた免疫で10年以上効果が持続するのです。

    シングリックスのワクチンは50歳以上が対象です。癌が見つかったり、癌の治療後のような免疫が弱っている人はぜひ打っておくことをおすすめします。個々の相談は診察の際にでもお気軽にお尋ねください。

    桜が散った後はハナミズキが咲き始めました