むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 刀削麺(とうしょうめん)調理師の国家資格

    刀削麺を食べたことありますか?ラーメンでもうどんでもない中華料理です。東京に行くとあちこちで見かけます。こねた小麦粉の塊を大きな刀のような刃物で削ると麺状になり、それをどんどん沸騰した大きな鍋の湯に投入して茹で上げるものです。料理の美味しさだけでなく、作っている姿が雑技団みたいでパフォーマンスが最高です。こういった刀削麺屋さんを見ると、たまに看板に中国国家資格・特急厨師・麺点師とか書いてあるのを目にします。ほーこういう麺を削るのは国家資格があるのか、と感心します。私は漢方好きなので、中華料理も大好きで、興味は尽きません。

    話は変わって、昨日と今日の2日間東稜高校からインターンシップという職業体験の実習に学生さんがきていました。主に看護、介護福祉系の職場体験をしていただきました。医療系の仕事と一言にいってもたくさんあります。医師、看護師、薬剤師、介護士、理学療法士、鍼灸師、臨床心理士、救急救命士、その他諸々です。しかも、どの仕事もしたいと思っても誰もがすぐにできるものではありません。国家試験があります。

    その国家試験はどういった学校に進学するかで取れるかどうかが決まってきます。ほとんどの場合、資格は1つしか取りません。学校を出直して2つの資格をとるということはあるかもしれませんが、それは稀です。したがって、今日学生さんたちにお話ししたのは、どういった仕事に就きたいかよく考えて進学しましょう。その先には、国家試験があります。それをパスしないと医療系の仕事はできません、ということです。そのことをブログに書こうと思ったら、ふと刀削麺の中国の国家資格のことをおもいだしたわけです。

    こういう写真の構図を日の丸構図と言います。基本中の基本ですが、素人っぽい仕上がりになります。

  • 科学的でない健康番組

    火曜日にある「たけしの家庭の医学」は話題も豊富で真面目に作られている番組なので、毎週欠かさず見ています。しかし、仮説を検証する段階になると、いつも怪しくなります。科学的でないのです。まず、医学論文にするには統計学的に効果を証明しないといけないので、たくさんの症例でデータを取らないといけませんが、番組ではせいぜい2ー3人で検証しています。それは、論文ではなく番組の信ぴょう性を示すだけという意味では目をつぶってもいいところです。しかし、問題ある論理性に欠ける展開はちょっといただけません。

    <今日のテーマ>肝臓がアルコールと関係なく線維化している人がいる。その線維化はビタミンEで改善する。<検証>肝臓に繊維化を認めた女性1名(n=1)に対してアーモンドやお茶の出がらしを炒めたものを食べてもらった。よく噛んで間食を減らした。<結果>繊維化が改善した。という展開でした。ここで問題あるのは、ビタミンEが効いたかどうか全く検証になっていない点です。ビタミンEが効くかどうかは食生活を変えることなく純粋なサプリメントの摂取で確かめなければ分かりません。

    番組でアーモンドを食べたりお茶の出がらしを炒めて食べたりしていましたが、それが効果があったかは全く不明です。むしろ間食を減らして体重を落としたことが効果的だったと思われます。なぜなら、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)という疾患があります。以前は脂肪肝は肝硬変や肝がんになることはないと信じられていましたが、現在、NASHは線維化する(肝硬変へ進行する)とわかっています。したがって、間食を減らして体重を落とすとNASHが改善して肝臓の繊維化も改善したと考えるべきなのです。昨日の晩にテレビを見た後お茶の出がらしを食べた方はいませんか?それより間食を減らして脂肪肝を改善するのが先ですよ。

    金峰山に沈む夕日。まだまだ暑いですが、日暮れも早くなり秋を感じます。

  • 目を大切に

    このところ、暑さも凄まじいですが、光も相当強いです。あまりの眩しさに目がくらみます。日食の際に太陽を直接見てはいけませんと言いますが、これは太陽の赤外線(熱エネルギー)が網膜に障害を起こすからです。このところの昼の眩しさは、こういった網膜を傷害してもおかしくないほどの光度だと思います。

    一方、眩しい光にはもう一つ危険な成分があります。紫外線です。紫外線は目のレンズに当たることで炎症を起こして長期的には白内障の原因となります。だんだん目がかすんで見えづらくなります。ひどい時は失明したりすることもありますが、最近は人工のレンズを目に入れる手術がありますので治療はかなり進歩しています。それでも、予防が一番です。

    目を赤外線や紫外線から守るには、サングラスが一番です。色の濃い(黒っぽい)レンズは赤外線を抑えますが、暗くなったのを感知した目は瞳孔を開いてしまいます。その結果、目とサングラスの隙間から入って来た紫外線が大量にレンズに当たることになりますので、危険性があります。一方、紫外線対策にはガラス製のレンズが一番です。最近のプラスチック軽量レンズも紫外線を99%カットできるなどと性能をうたったものは大丈夫です。薄い黄色が紫外線の補色となり、おすすめです。できれば目の横まで覆うような構造の方がいいと思います。また、白内障予防にはビタミンCとEを十分取っておくことが大切です。

  • 高校野球と相撲

    暑い日が続きますね。この数日の猛暑にくらべれば、週末は若干温度が低かったようですが、それでもやっぱり36度くらいはありました。昼間は活動が制限されてしまいます。この暑いなか高校野球なんて、無茶はしない方がいいと思います。こういうのは、伝統にこだわらず、臨機応変に変えるべきだとおもいます。自然の変化にうまく対応できず従来の方法に頑なにこだわった生物は滅んでしまいます。大昔の人類は季節の変化に応じて住む場所を変えて行きました。別に遊牧民族という訳ではないでしょうが、安全でかつ豊かな土地へと移動したわけです。弥生時代以降の日本は農耕文化のおかげで豊かになりましたが、移動する事をやめてしまいました。いわゆる土着です。

    住む土地に愛着を持つのは悪い事ではないのですが、今回の西日本豪雨災害や、先だっての東北大震災の津波被害のようなことが起こると、本来なら危険を経験した結果、そう言う場所には住まないようにするのが知恵だと思います。しかし、日本人は、どうしてもまた同じ場所に復興してしまいがちです。熊本でも危ないとわかっていながら益城へ向かって4車線の復興道路を計画しています。災害は繰り返すと肝に命じて大災害のあった場所に住むのは避けるべきだと思います。

    高校野球や相撲を見ていると、みんな地元愛が強いんだなーと思います。あまりの土着文化に違和感すら感じてしまいます。私も熊本市内に開業しましたからこの先20年は間違いなくこの同じ場所で暮らしていく覚悟だし、地域のコミュニティーには愛着があります。しかし、相撲や高校野球のように、熊本頑張れーとまでは思いません。別にどこのだれでも良いです。才能ある人が最高に活躍して楽しませてくれれば、地元出身とかは関係ないと思っています。地元代表で日本一を目指すのではなく、日本代表として世界を舞台に活躍することを目指して欲しいと思います。

    夕立前の入道雲

  • プロテインの勧め

    最近、患者さんにはビタミンとプロテインを勧めています。もちろんしっかりと肉や卵を食べることができる人はいいのですが、食欲がないとか、少し食べるとすぐお腹がいっぱいになるという場合、1日に必要なタンパク量を十分とることができません。厚労省の発表では、最低でも体重1キロ当たり1グラムのタンパクが必要ということです。体重60キロなら60グラムのタンパク質です。これを肉に換算すればステーキで200ー300gは必要です。日本人ではこれを毎日はなかなか難しいと思います。

    日頃忙しくておにぎりや菓子パンなどで済ませていると、炭水化物過剰、ビタミン欠乏状態となり体調不良となります。その体調不良はメンタルにも及び、ストレスに対して弱くなり、落ち込んだり不安になったりパニックを起こしたりします。このように忙しくて食べる暇がない時こそ、つとめてタンパク質を取らないといけません。

    そこで救世主となるのが、プロテイン飲料です。スポーツ選手がマッチョをめざして飲むやつですが、それを栄養補助食品としてお勧めます。私も最近飲んでいますが、飲むと体に栄養が満ち溢れたような満足感が得られて、甘いものなどを欲しいという気持ちが抑えられます。過食気味の人はプロテインとビタミンBミックスを飲むと過食が止まります。私は炭酸水にとかしますが、スッキリしたのみ心地です。プロテインには大豆(ソイ)と牛乳(ホエイ)からできたものがありますが、ホエイがオススメです。

    https://jp.iherb.com/pr/California-Gold-Nutrition-Whey-Protein-Isolate-Dark-Chocolate-2-lbs-908-g/82696