むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • ブログを書き続ける意義

    診察の際にこのブログを読みましたと多くの患者さんに声をかけて頂きます。毎日隅々まで読んでいただいてありがとうございます。感想など言っていただくと励みになります。当院はもうすぐ開院2周年です。実際にオープンしたのは9月1日だったのですが、保健所に開設届けを出したのは、8月8日でした。あれから2年、本当によく働きました。振り返っても、毎日が濃厚で5年くらいたった様な気がします。毎日毎日本当に難しい患者さんが「助けて下さい」と来院されます。いくつもの病院をたらい回しにされて、やっとたどり着きました、と言われると頑張るしかありません。どんな病気なのか、どう治療したらいいのか、どの患者さんも教科書に出てくるようなわかりやすい症例ではなく、どこにも治療法が書いてないような難治例です。

    そういう患者さんが集まって来ると、俄然やる気を出して頑張ります。他で治せなかったなら、漢方、鍼、生活指導、その他全ての方法を使いながらなんとかしてあげたい。これが当院の経営理念であり、存在価値であると思っています。患者さんがどんどん増えて来て混雑することも多くなりました。待ち時間をできるだけ少なくする努力をしていますが、ピーク時にはどうしても1時間程はかかることがあります。ご了承下さい。

    また、患者数が増えるに連れてお一人お一人に十分お話しする時間が取れなくなって来ました。挨拶もそこそこ本題にはいり、状態を観察し、治療の方針を立て、患者さんの疑問に答えたりしているとあっという間に時間がすぎてしまいます。食事の取り方、ビタミンのすすめ、その他いろんなアイディアがあるのですが、ゆっくりはお話しできません。診察時に簡単な説明はしますが、ブログを参考にわたしの考え方を理解していただけるとたすかります。

    今日の夕焼け@尾ノ上

  • 個々の医療、集団の医学

    私たち臨床家にとっての医療は目の前に座っている患者さん一人に対するベストの治療法を考えるという意味で「個々の医療」です。一方、学会などで発表される「医学」は集団の医学です。例えば、1万人の糖尿病患者に新しい治療薬と従来の治療薬を振り分けて使ったところ、新しい薬は糖尿を改善するばかりでなく心臓発作による死亡率を30%低下させた、とかそういう集団を相手にした話になります。西洋医学はこのような集団の医学で、統計処理して差があることを証明できた場合にはじめて有効であるという証拠(エビデンス)があるというお墨付きを与えます。

    一方、漢方の世界に多いのは、このような患者にこういう治療をしたら効いたという症例報告です。個々の成功例なので、一般化させるのは難しいのですが、ベテラン医師のカンは統計学にもまさる分析力を持っています。一つの症例報告を読むことでそれが自分の目の前にいる患者に応用できるかどうか瞬時に判断できます。

    こう暑いと塩分が欲しくなりますが、高血圧の患者さんには塩分制限を口うるさく指導します。しかしこれも個別に対応した話でないのです。実は、塩分感受性(塩に反応して血圧が上がりやすいかどうか)は遺伝子レベルで決まっています。塩分を制限したほうがいい人と、制限しなくてもいい人がいて、それは生まれながらに決まっているのですが、現段階で検査のしようがないために統計的に意味があるという「エビデンス」に基づきみんなに塩分制限をしましょうといっているだけなのです。本来の医療というのは個々の患者さんに対してベストの治療法と予防法があるはずで、それを追求すべきものであって、必ずしも統計に基づいたガイドライン通りにすればいいというわけではないと思っています。

    上江津湖

  • 人は宇宙の波動を受けて生きている

    火星大接近です。ご覧になりましたか?私はいつも夜に犬の散歩をするので、夜空を見上げながら月や星を見るのが好きです。今日は、何気に夜空を見上げたら驚くほどオレンジ色に大きく輝く星が見えました。火星です。地球に大接近していると報道で聞きました。望遠鏡を持っていないので肉眼で見るにとどまりましたが、十分に素晴らしいものを見せていただきました。

    人の体は宇宙のリズム(波動)に大きく左右されています。主には月と太陽の重力と自転、公転のリズムの影響です。潮の満ち引き、潮の大小、季節の移り変わりなどです。海の生物は誰に習うこともなくそういうリズムを利用して生活します。亀の産卵も当然そういったリズムを把握して日取りが決まります。海から丘に上がった人間などは潮の満ち引きを忘れたようにしているかもしれませんが、体の中の水分は当然月や太陽の重力に影響を受けるはずです。女性の生理周期が月の満ち欠けと同じ周期になっているのもその名残でしょう。

    一定の周波数を持った波動は周りの別の物体に影響を与えます。共鳴と言います。人からも波動が出ていると考えられます。貧乏ゆすりも波動だし、声のトーンも波動です。そういった波動は無意識に周りの人に影響を与えます。そういった波動で人を元気にすることができる人は芸能人やヒーラー(治療家)に向いていると思います。逆に、他人を傷つけてしまう波動を持った人もいます。そういう人は同じ波動を持った人どうしつるんでいく傾向にあります。そういうところには近寄らないことが一番だと思います。

    今日の夕焼け。しばらく見とれました。

  • いいキーボードは仕事効率化に大切

    仕事で電子カルテに大量の文章を打ち込むために東プレのリアルフォースというキーボードをつかっています。このキーボードで仕事をすると指の疲れ方が違います。軽いタッチでどんどん打てます。一方、自宅でこのブログを書いたりするのに以前はLenovoのThinkPad を使っていましたが、最近はiPadに変えました。不思議なことに、iPadは今まで使ったいろんなパソコンより日本語変換が的確で優れています。おなじアップルでもマックブックエア(ノートパソコン)ではiPadほどきちんと日本語が出てきません。アップルの「ことえり」というIMEやGoogleIMEなどよりiOSの方が優れているのはなぜなんでしょう。

    そのiPadで文章を書くには画面に出てくる仮想キーボードで打つのが標準でしょうが、それでは素早く打てません。そこで私は、外付けキーボードをブルートゥースでつないでいます。このキーボードは結構使いやすく、気に入っています。一方、最近困っていたのが、iPhoneにメモする時です。もちろんiPhoneの画面に仮想キーボードを出して打つか、フリック入力するのが普通と思いますが、私が打ちたい文章は文字数が多いので、それでは話になりません。

    そこで、思いついて、折りたたみ式で持ち運べるキーボードを買いました。バッファローのiOS, Android用のキーボードです。折りたたんで収納するケースがついているのですが、そのケースからキーボードをとりだすと、そのケースがiPhoneを立てる台になるという優れものです。これでいつでもどこでもメモを取れます。

  • 救急は過酷な労働現場

    夕方テレビを見ていたら、ドクターヘリの番組をやっていました。私も10年以上前ですが、国立病院医療センターの救急を担当していました。当時は3人体制で当直しており内科系、外科系、研修医の3名です。一晩に20台から40台の救急車が入っていました。テレビでやっていたようなドクターヘリもちょうど熊本で稼働し始めた頃でした。天草や山都町あたりでも15分もあれば患者さんが飛んできます。ドキドキしました。

    それ以外にも、植木にある寺尾病院や南区の東(あずま)病院などの救急病院でかなり長い間勤務した経験から、ムカデに刺されたとか、耳に虫が入ったというような急患から、高速道路での交通事故や日本刀での殺傷事件などありとあらゆる救急を見てきました。アメリカに留学していた時も集中治療部に所属し、ER(救命救急部門)の回診をしていました。アメリカでは日本と違って拳銃による外傷もあるし、水上スキーで転んだ人の多発骨折などもありました。このような患者さんを救うことを生きがいのように頑張っていました。

    しかし、日本の救急の現場はあまりに過酷です。24時間、365日不眠不休の仕事を医師に強いられます。(アメリカでは完全2交代制で12時間働いたら次の12時間は絶対呼び出されることはありませんでした)今では働き方改革とか言いますが、それをまともに遵守すると地域の救急医療体制が崩壊するので、国も迂闊に手をつけられません。国はもっと救急ドクターを増やす努力が必要だとおもいます。医師の献身的な努力とその家族の犠牲の上に成り立っている救急システムというのはほめられたものではないとおもいます。