どういうわけか最近は難しい症例が多く、診察に時間がかかります。いつもはすぐ終わる患者さんも、今月はいろいろな心配事や体の不調を訴えられるので、検査や処方に時間がかかります。梅雨入り前に体調が悪くなるのは季節の移り変わりと関係があるのでしょうか。熊本は月曜に梅雨入りしたといいましたが、カンカン照りで実質は今日までは梅雨ではないようです。明日あたりからいよいよ梅雨入りでしょうか。6月20日まで遅れるとは珍しい。私は男なのでわかりませんが、月経が来そうで来ないイライラとか体調不良(頭痛、めまい、気分のムラ)などの月経前症候群にも似た梅雨前症候群みたいな気がします。さっさと梅雨入りして梅雨明けしてくれればもっとみんなの健康状態が落ち着くのではないかと思ったりします。
昨日は診療のあとに漢方の講演をしました。タイトルは「私の好きな処方ー抑肝散加陳皮半夏」というものです。この処方はとてもいろんなシーンで役に立つので私にとってはなくてはならない大切な処方です。この薬のお陰でどれだけたくさんの患者さんが救われているかわかりません。後で、とてもためになったと、好評を頂き、嬉しい限りです。準備にはずいぶん時間をかけて考えました。できるだけ難しい理論を使わず、「あるある」という場面を想像しながら聞いていただくとこの処方の上手な使い方がわかる、という構成にしました。
話は戻りますが、このところいろんな不調で相談されることが多くなると、患者さんの待ち時間が1時間をこす状態が続き、カルテの山を見てしまうと私の心も穏やかでなくなり焦ってしまいます。本当はじっくり話を聞いて、必要な検査は今日中に済ませて安心して帰っていただきたいのですが、どうしても検査にかけられる時間が限られており、詳しくはまた今度、ということもありました。申し訳なく思っています。それでも、午前の診療が1時半までかかったのは開業以来初めてでした。しばらくはこんな状況が続くのかもしれません。できるだけ急ぎつつ一例一例丁寧にという相反する命題に取り組んでいます。おまたせするようでしたら、ご容赦ください。