暑い日が続く中、当院近くの工事現場で働いていた方が、ひどい熱中症で搬送されました。冷房の効いた部屋で点滴をしてゆっくりしてもらうしかありません。大量の発汗により脱水と塩分その他のミネラルを喪失し、足がつって歩けなくなることがあります。脳の温度が上がりすぎることで嘔吐したり意識がぼんやりしたりすることもあります。こまめな水分補給だけでなく、ミネラル補給も必要です。野外で活動する場合、OS-1のような塩分の入った飲み物を摂取しましょう。最近はサーモスなどの保冷効果の高い魔法瓶型の水筒が普及しているため、野外でも冷たい飲み物を飲むことが可能です。
冷たい飲み物は熱くなった体温を下げる効果がありますが、お腹が弱いと下痢をすることがあります。体に優しいのは常温の飲み物です。大量に飲むなら常温のほうが体の負担が軽く、疲れにくいです。常温のものと冷たいものをうまく使い分けると良いでしょう。
冷たい飲み物は胃の中で体温を奪うため、体が熱いときには効果的ですが、エアコンの効いた室内では体温が上がっていないため、冷たい飲み物は体のエネルギーを使って温められます。その分、無駄にカロリーを消費し、結果的に疲れることになります。また、砂糖の入った甘い飲料を飲むと、糖分をエネルギーに変換するためにビタミンB1が消費されます。日本人は米(炭水化物)を多く食べることで常にビタミンB1を大量に消費しており、ビタミン欠乏状態で力が出ない人が多いようです。ビタミンB1は米ぬかに含まれるため、玄米がおすすめです。夏に食べるメニューでビタミンB1が豊富なのはうなぎや豚肉です。うなぎは毎日食べられませんが、豚肉の生姜焼きなどは夏におすすめです。生姜は胃腸を温め、弱った胃腸機能を高めてくれます。
アリナミンというビタミンはビタミンB1です。これを飲むと元気になるのは、ビタミンB1が不足して糖質をエネルギーに効率よく変えられない人が多いためです。食事に気をつけてビタミン豊富な料理を食べることが大切ですが、サプリを考えるなら、ビタミンB1だけでなくB群(マルチビタミン)、ビタミンC、ビタミンEなどは特に夏に取っておきたいです。逆にビタミンDは日に当たると体内で合成されるため、冬よりは摂取を減らしてもいいでしょう。女性で日焼け止めや日傘など紫外線対策をしっかりしている場合、ビタミンDは増えにくいので、やはり夏でもサプリを飲むのが良いと思います。
この夏も健康に過ごすために、バランスの取れた食事と適切な水分・ミネラル補給を心がけましょう。

Copilotでイメージ画像を作成してみました 信号が変です(笑)
