むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 雨が多い梅雨

    この梅雨は本当に毎日雨ばかりで大変です。洗濯物の心配もあるでしょうが、我が家は地震の被害で天井から雨漏りがしています。毎日水滴が落ちてくる場所にはバケツを置いてしのいでいるのですが、日に日に雨漏りの箇所が増えて、家中のバケツや洗面器、ゴミ箱などを総動員しています。それでも、仕事から帰ってみると予想しないような場所に雨が漏れており、ソファーなども濡れています。

    地震はさておき、この雨の多さは地球温暖化と関連しています。気温が高いとそれだけ海面から水蒸気が上がってきますから、それが前線で雨雲になり、大雨となります。世間では地球温暖化は化石燃料を燃やしたせいだと言われており、大気中の二酸化炭素濃度が重要視されています。

    しかし、ネットで「歴史的な地球の温度」を調べてみると、現在はまだ氷河期の一部分で、やっと氷河期が終わりつつあるタイミングであるとわかります。昔はもっと気温が高く、例えばグリーンランドなどはその名の通り氷などなく緑の美しい楽園のような国だったそうです。おそらくこれからの地球は暑くなったり寒くなったりしながらも大きな流れとしてはグリーンランドが昔のように緑の大地となり、北極や南極の氷も溶ける方向に進むでしょう。そうした中、もちろん雨はこれまで私たちが想定していたような量でなく、びっくりするくらい降るでしょう。そして、竜巻や台風なども経験したことない強さになるでしょう。これは、科学と歴史を考えれば、当然のことです。

    漢方の4000年の歴史の中でも、とても寒かった時期の医学と暖かかった頃の医学では全然処方が違います。私たちは、地球の気温の変化に合わせて医療の内容も変えないといけないのです。これは歴史がそうであったのだから、事実なのです。

    したがって、今私たちにできることは、まず「温暖化がエコや省エネでも食い止められないということを知ること」、そして、「想像をはるかに超える大雨や大風に備えること」です。数年前に建った私の知る老人ホームは、50ミリの雨に耐えられるだけの設計となっています、と言っていましたが、このところ70ミリから80ミリの雨は毎日のように降っています。たった数年前に想定できなかったことが今では日常なのです。歴史に学び、備えましょう。

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  • みんなの助け

    私たちの仕事は決して自分だけではできない。もちろん、治療には薬や鍼の力も借りるが、看護師、医療事務、検査技師、ソーシャルワーカーなどの専門職の力も必要だ。

    開業するとなると、それ以外にも税理士、社労士、薬剤師、薬局卸、薬品メーカー、清掃関係、などの皆さんの力が必要となる。

    建設に至っては、不動産、司法書士、測量士、設計士、建設会社、電設会社、電話、水道、電気、電子カルテ、レセコン、看板、チラシ、新聞広告、産業廃棄物、ホームページ作成、ウォーターサーバー、造園、セキュリティー会社、検査機器メーカー、臨床検査センター、ハローワーク
    などなど様々な業種の人たちとの打ち合わせがある。これら全体をコーディネイトするのを仕事とする開業コンサルタントという仕事も存在している。

    もちろん保健所や厚生局、消防、市役所、県庁、医師会など各種手続きもあり、実際はこの辺が一番厳しいところだ。

    thumb_IMG_0560_1024それぞれの会社と話し合いながら、一方的に要求をするのではなく、お互いの利益を確保しながらwin-winの関係に持っていく、これはすごく時間がかかるし骨の折れる仕事だ。気がつけば、カバンの中は大量の名刺。どの人とも仕事をしていく上で切っても切れない大切な関係。お互い助け合いながら新しい仕事に向けて進んでいきます。

  • 日々勉強

    医者の仕事といえば、医学のことをしっかり勉強するのが仕事だと思う。日々進歩する医学を論文を読んだり、講演を聞いたりして常に知識をアップデートし、実践に役立てる。これは、現役の医師なら誰でもやっていると思う。

    もう一つは、患者さんから瞬時に大量の情報をキャッチする鋭い観察眼と勘を養うこと。言葉で表せない体調不良をパッと見た目や話した感じから探る。これは絶え間ない臨床の積み重ねと経験のフィードバックで養われる。ただなんとなく診察して、なんとなく受け流していると、フィードバックされる情報がなくて成長しない。

    3つ目には、体力づくり。患者さんの風邪や感染性胃腸炎などを毎日診ていると、最初のうちは一通りの病気にかかる。インフルエンザでもなんでも、流行ればかかる。そんな日々を過ぎてしまえば、今度はめったに病気をすることはなくなる。免疫がつくのだろう。しかし油断は大敵。ふとした気の緩みがあると、その日の夜から体調を崩して、ちょうどその時期に流行っている病気にかかってしまう。したがって、常に体力を充実させ、気の緩みなく過ごすことが大切だ。ストレス解消も大事だが、体力づくりはきちんと仕事をこなすための第一の条件だ。

    この3つくらいは今までも気に留めていたことなのだが、最近開業の準備を始めてから、もう一つ絶対勉強しておかないといけないことがあることに気づいた。それは、医療福祉制度の勉強だ。診療報酬の保険請求のこと、介護保険制度のこと、在宅医療のこと、年金のこと、労災のことなど、私たちを取り巻く医療福祉の制度はとても複雑で、知らないで開業なんてありえない。しかし、誰も教えてくれないし、大学でも習わないので今までほとんど何も知らずに見よう見まねでやってきた。今この知識の重要性に気づき、大急ぎで勉強している次第だ。これは、患者さんの利益につながるので、知らないでは済まされない。

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  • オープニングスタッフ

    9月1日のクリニックオープンに向けて医療事務・受付と看護師さんを募集していましたが、多数の応募をいただきました。ありがとうございます。応募は一旦全て締め切りました。

    先週末までに応募いただいた方々との面談を終え、オープニングスタッフが全員確定しました。今後、業務拡大に伴ってさらにスタッフを募集することもあると思いますが、当面はこのスタッフでスタートを切りたいと思います。何もないところからですのでいろいろ苦労をかけるかもしれません。広い駐車場を準備していますので、患者さんにもたくさん来ていただきたいと思っています。そのためには、受付から診察、会計と滞りなくスムーズに動けるように準備します。しかも診療内容には十分満足いただけるように努力したいと思います。

    うちの近所に有名なラーメン屋さんがオープンした時には、駐車場整理の人が出て道路の交通整理をするような状況になりましたが、クリニックは違います。オープニング当初から行列ができるということはなく、徐々に立ち上がるのが普通です。慣れないスタッフが仕事をしっかりこなしながら多くの患者さんに対応できるようになるには、やはりラーメン屋さんのようないきなりピークのオープニングでは困ります。ゆっくりと確実に右肩上がりに増えてくれることを期待しています。

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  • 漢方勉強会〜テーマは頭痛〜

    毎月定例で漢方の勉強会を開催している。私もその世話人の一人で、先月と今月は司会進行の当番だった。今回の講師は東京在住の中国の先生。熊本にはしょっちゅう来ていただいているので、気楽な関係。日本語は流暢で、なんでも教えてくれる。今回は頭痛をテーマに、中医学的な解説をしていただいた。

    西洋医学で頭痛と言えばバファリンとかロキソニンで飲めばとりあえず治るというものだが、片頭痛の人はなかなか簡単には治らないし、特効薬と言われている片頭痛薬は1錠が千円近くするため、あまり気軽に飲むことができない。一方、漢方ではその人の体質に合わせて10種類以上の処方の中から最も合っているものを選んで使う。したがって、同じような頭痛でも、自分に合う薬が必ずしも他人の頭痛に効くとは限らない。その辺が漢方独特で面白いし、深みがある。

    なかでも厄介なのは、薬物乱用性頭痛という疾患だ。薬物乱用と聞くと覚せい剤や麻薬のようなものを思い浮かべるが、この頭痛は頭痛薬(鎮痛剤)の飲み過ぎで起こる病気だ。つまり、頭が痛いから頭痛薬を飲む。飲めばしばらくいいが、その頭痛薬のせいで次の頭痛が誘発される。また頭が痛むから頭痛薬を飲む、の悪循環が始まり、どうしても断ち切れなくなり、薬物乱用に陥るのだ。これを直すには頭痛薬を絶たないといけないのだが、それは辛いこと。頭が痛いのをなんとか我慢させて痛み止めを使わないでいると、やっと悪循環から抜け出せるというものだ。しかし、それほど意志の強い人はなかなかいない。

    そこで漢方の出番だ。漢方で頭痛の起こりやすい体質を治療すると、次第に頭痛の回数が減ってくるので、自ずと頭痛薬を飲む回数も減る。その結果、薬物乱用性頭痛からも苦労せずに自然と離脱できるよいうものだ。僕の外来でもこのような漢方薬併用でうまく行った患者さんは何人もいるので、今では自信を持って漢方を使うことで頭痛薬から離脱へと導いている。頭痛に困っている人は是非ご相談ください。(クリニックはH28年9月1日オープンですので、お急ぎならメールをください murakaminaika096@gmail.com)

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