むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • TVネタも役に立つ

    先日テレビの健康番組で頻尿には青竹踏みがいいいっていました。簡単だし、たいしてお金もかかりません。頻尿の患者さんは多く、夜に何度も起きて睡眠不足ということも多いため、頻尿治療の薬を処方するのですがなかなか改善しません。ところが、このブログで紹介したのを読んで、青竹踏みを実践してみたら、初日から夜トイレに起きなくなったとのお喜びの声をいただきました。すごいですね。こんなことで改善するなら、今までいろんなひとに処方した薬は青竹踏みに置き換えて良さそうです。青竹踏みの道具は百均にもあると思います。

    今日のテレビでも面白い情報がたくさんありました。仕事が遅くなり途中からしか見ていませんが、印象的だったことをここにメモしておきたいと思います。まず、老眼には紅鮭が良い。グリルで焼かずにフライパンでオイル焼きにしたほうがいいそうです。次に、肩こりにはアーモンドが良い。特にアーモンドをはちみつにつけて一晩以上寝かせたものを1日20粒。毎日続けたほうがいいそうです。また、肩こりには水泳のメドレーを模した個人メドレー運動が良いと言っていました。クロール、背泳ぎ、平泳ぎの肩の運動をエアで行う。簡単です。私は犬の散歩をしながら肩をぐるぐる回します。同じ理屈です。

    私も最近は分子栄養学の勉強が進んで採血データなどからどんな栄養が足りていないかを分析する力がついてきました。人間ドックなどの結果を見ると正常範囲に入っていて何も指摘されていないデータでも、明らかにビタミン不足や栄養不足があります。今日来た患者さんも、データ(全て正常範囲)をみてきちんとした食事をとっていないでしょうと指摘したら、そのとおりでした。健康はまずきちんとした栄養摂取から始まります。

    九州場所 千秋楽

  • 重炭酸浴でポカポカ

    朝晩の冷えが厳しくなってきました。先日は朝から通勤途中の田んぼには霜が降りていました。初霜です。最低気温も5−6度だったと思います。ふとんも冬用にしておかないと風邪ひきそうです。私はマラソンをするようになってから体脂肪率が低下し、冷え性になってしまいました。炭水化物制限ダイエットも熱エネルギーが減るのか、冷えを悪化させます。そういうときは、脂肪分をしっかり取る必要があります。また、ビタミンEが末梢循環を良くするため、冷えに効きます。保険で求められている量はたかがしれているので、サプリで買って多めに飲まないと冷えは取れません。私はビタミンEは毎日800単位とっています。通常保険で認められる限度の2倍です。

    そんな中、昨日参加した統合医療学会で商品紹介のコーナーがあり、重炭酸イオン浴という新しい入浴剤が出ていました。通常炭酸浴(バブのような発泡性の入浴剤)は炭酸ガス(二酸化炭素)の力で血管が拡張してあたたまる作用が強いと説明されていますが、今回の商品はそれを一歩進化させたものです。炭酸ガスはしばらくすると抜けてしまいますが、重炭酸イオンは抜けません。また、ぬるめで10分程度入ることで、真水のお風呂の5倍は保温効果があるとのことです。炭酸浴は酸性なのですが、重炭酸浴は中性だそうです。

    サンプルを貰ったので早速使ったのですが、たしかに温かい!入浴後すぐに布団に入れば朝までポカポカでした。たまたまコピー用紙で指に切り傷があったのですが、なんと風呂上がりには治っていました。すごい!じつは、いろいろ調べてこの入浴剤の特許の秘密がわかったので、今日はもらったサンプルでなく自宅にある重曹などを使って化学変化させて重炭酸浴ができるか実験してみようと思います。

  • 保険診療が全てではない

    日本は国民皆保険ですから保険証を持って病院に行けば1割から3割の負担で医療を受けることができます。こんなに恵まれた国は世界中にも日本くらいでしょう。ありがたいと感謝しないといけません。しかし、国の財政難でこの医療制度が今後もずっと続く保証はありません。以前は高齢者は負担ゼロでした。それが1割になり、一定の収入のある人は2割になりだんだん上がっています。

    そんななか、私たちクリニックや病院ではほとんど保険診療を行っています。国が保険適応と認めた診療しかできません。一部、美容整形などは自由診療ですから保険に縛られることなく自由に診療できます。そのかわり値段設定も自由ですから、結構な値段になります。一方、私たち普通のクリニックでも、保険に認められないものがたくさんあります。健康診断(人間ドック)や予防接種は自費となります。鍼治療なども保険適応外です。さらに、がん治療などに先端医療をやっている場合、保険で認められないものが多数あります。効果がいかに優れていても自費となります。今日は統合医療学会に参加し、そのような最先端の医療の情報を学びました。この学会は保険など関係なく、患者さんの役に立つならなんでもOKの学会です。

    今日学んだのは陽子線治療。放射線より効果が良いようです。樹木希林さんも実はこの治療を受けていたそうです。素晴らしい効果があるようですが、日本中どこでも受けられる治療ではありません。もう一つは水素療法。飲む水素水はブームですが、水素の吸入で体の酸化が抑えられると同時に免疫能がアップするそうです。今年ノーベル賞をとったオプジーボ(免疫チェックポイント阻害剤)も水素吸入を併用すると効果が倍増するそうです。

    鹿児島中央駅 その2

  • 勤労感謝の日

    日本は勤労感謝の日、アメリカは感謝祭でお休みです。どちらも本来は秋の収穫に感謝する日です。日本は昔「新嘗祭(にいなめさい)」と言っていたそうです。このように由緒正しい祝日は月曜に移動することなく古来の祝日がそのまま使われるようです。一方、体育の日や成人の日などは月曜に移動してしまい、毎年いつが休みなのかわかりにくいです。私の場合、もともと体育の日(10月10日)が結婚記念日だったのですが、今は体育の日が移動するので困ったものです。

    ところで、アメリカでの感謝祭では家族揃って七面鳥のローストを食べます。とても美味しくて、毎年この時期が楽しみですが、みんなが家族揃ってパーティーしているときに日本から遠く離れてアメリカにいるとなんとなく寂しい感じもします。感謝祭が終わると一気にクリスマスモードに突入します。デパートやモールではアフター・サンクスギビング・セールといってクリスマス前の買い物シーズンとなります。いつの頃からか「ブラック・フライデー」と呼ぶようになりました。どの店も商売繁盛(黒字だからブラック)という語源があるとか、まことしやかに言われていますが、本当なのでしょうか?

    私は自宅にいるときほとんどの時間をアメリカのFMをインターネットラジオ(TuneIn Radio)で聞いていますが、今日からクリスマスソング一色です。幸せな気分になれますよ。

    鹿児島中央駅

  • 分子栄養学

    栄養学は昔からある学問ですが、なかなか発展しません。脚気(かっけ)論争といって脚気の原因が感染症か毒物(カラダに悪いものを食べたため)なのかということを真剣に議論していた頃からまだ100年ほどです。結局ビタミンB1が不足すると脚気になるということがわかったのです。ビタミンB1は米ぬかに多く含まれているので、玄米を食べる田舎の人は脚気にならないのですが、江戸の金持ちは白米を食べるので脚気が多く発生し、江戸患いと言われていました。戦時中は海軍が野菜の少ない環境で脚気を患っています。海軍では元気よく戦うため白米を食べていたのが脚気を予防できなかったのです。

    現代はほとんど精米された輝くようなコメを好みます。小麦も真っ白、砂糖も真っ白です。白いということは雑味がないわけですが、栄養も抜けてしまっています。糠(ぬか)という漢字はコメの健康です。玄米を食べましょう。今日は私は分子栄養学の講演をしました。ビタミンや糖質が体の中でどの様に代謝されてエネルギーとなるのか、これをよく理解しないと患者さんの体調不良はうまく説明できません。

    先日、だるい、日中眠いということで来院された患者さんの食生活を聞くと、ほとんど炭水化物ばかりでした。そこで、炭水化物を減らしてタンパク質を取るよう指導したところ、あっという間に元気になりました。食は薬より大切です。