むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 千円カット

    あちこちに千円カットという床屋さんを見かけます。通常男性のカットが三千円だとすると、三分の1の値段ですから良くこの値段で頑張ってるな、と思います。しかし、千円カットの店のルールは一人当たりの持ち時間は10分、追加注文(切り始めてしばらくしてから仕上がりのイメージを変更)は無しです。一方、通常の床屋さんではあれこれ店主さんと世間話しながらひげを剃ったりシャンプーしたりして1時間かかります。つまり1時間3千円の商売と、10分千円という比較になりますから、千円カットは1時間に6名で通常の床屋の倍の収入となります。

    病院の外来では、一人当たりの持ち時間というのはそれぞれの病状によって変わりますから誰もが公平に10分とか15分というわけではありません。しかし、大体の持ち時間というのは想像できます。例えば、待合室に10人ほど待っているとします。それが30分で回転するとしたら一人当たりの持ち時間は3分だし、1時間なら6分です。

    私たちドクターは、その3分なり6分の真剣勝負です。過去の病歴と、現在の状態を照らし合わせながらベストと思われる治療を提供します。なかにはとても深刻な病状でとても5分や10分では済まない患者さんもいますので、そこは、じっくり時間を割きます。話が複雑すぎて簡単でないような患者さんには、できるだけメモなどに書いて要領よくお話いただけたらと思います。