むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 東洋医学研究会

    熊本大学に東洋医学研究会というサークルがあります。今では、日本全国の医学部に同じようなサークルが存在しており、大学間の交流もあります。夏休みなどは合同で合宿のようなものをして、切磋琢磨しています。

    この背景としては、大学の医学部では十分な漢方教育がなされていない点があり、東洋医学に興味を持つ学生さんたちが自主的に集まって古典を読んだりするのです。実は、熊本大学の東洋医学研究会は私が作りました。私の学生時代は漢方サークルなど存在しなかったのですが、こんなサークルあったらいいな、ということで、自分が大学院を終えたのを期に学生さんたちに声をかけた(実際には生協の食堂に「漢方に興味ある人、一緒にサークルを始めませんか」と張り紙をした)のが始まりです。

    今からもう20年くらい前のことです。当時10名くらいの学生さんたちが集まってくれたので、漢方理論を毎回1時間くらい講義しました。サークルに賛同して、手弁当で講義をしていただいた先生たちには、上通りの吉冨復陽堂の吉冨先生、芦北の中医クリニックの趙先生、御船の牟田医院の牟田先生などなどいろんな重鎮の先生方にお世話になりました。

    そして今日、私が医学部の4年生に漢方の講義をしたところ、東洋医学研究会に所属しているという学生さんが質問に来てくれて、そのあとうちのクリニックに薬を取りに来てくれました。やはり、漢方などは自分に何らかの症状がある時すぐに薬を試してみて効いたり効かなかったりの経験を重ねることで上達します。その学生さんは、自分の症状を漢方で直してみたくてすぐに薬を取りに来た、その行動力がすごいです。そして、今も脈々と当時からのサークルが継承されていること自体に嬉しくも感動を覚えました。

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