むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 心不全パンデミック

    梅雨が開けたというものの、毎日雨が降りますね。日中は暑いですが、夜に犬の散歩をするときは涼しい風が吹いて、7月も下旬とは思えない変な気候です。うっかりエアコンをつけっぱなしにして寝てしまうと風邪ひきそうな感じです。気をつけましょう。今週は変則的な祝日が入っているため、月曜は結構混み合いました。多くが、血圧などの定期薬が連休中切れないように早めに来院された方たちですので、あまり時間は取りません。待合が混んでいても、案外順番はすぐ回ってくると思いますので、お待ちいただけたらありがたいです。

    当院では週に1回薬の勉強会をしています。今日のテーマは心不全治療薬の話でした。心不全は人口構成の高齢化に伴い爆発的に増えています。心不全パンデミックと言われています。当院は普通の内科クリニックにしては珍しく通院患者さんは若い女性が大半です。漢方とか、栄養療法(メガビタミン)などに興味があるのは若い女性が多いからでしょうか。一方、訪問診療となると、平均80歳後半くらいです。当然、心不全も多くなってきます。これら慢性心不全の在宅患者さんたちを入院させずになんとか生活できるレベルに維持するというのは、私のように循環器を専門にしていても結構たいへんです。それだけ、年をとってからの心不全は手強いのです。

    心不全の新薬が出てきて、治療成績はあがっています。以前だと入院しか方法がなかったような心不全も、通院で内服コントロールでなんとかなるようになってきています。しかし、大事なのは予防です。高血圧、糖尿病、高コレステロール血症などを若いうちからきちんとコントロールすることが大切です。人生90年となると、60歳の人もまだ30年残っていますから、健康管理は疎かにできません。