むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 青龍とは東の神様

    県庁の前を散歩したら、いちょう並木が新緑に輝いていました。黄金に色づく秋もいいですが、青々とした春もきれいですね。青々という言葉で思い出したのですが、日本語は緑のことを青と言うことがあります。信号も青といいますが緑に近い色合いです。これはどこから来たかというと、「蒼(あおい)」という言葉です。蒼は草かんむりですから草木が青々と輝くさまを蒼と表現したわけです。したがって、日本語の色彩感覚がおかしいのではなく、もともとそういう表現があったというふうに理解しないといけないのです。

    漢方で、陰陽五行という理論がありますが春の方角は東。色は青、臓は肝。腑は胆。味は酸、と決まっています。角界に朝青龍という力士がいましたが、朝の方角は東、色は青という五行の理屈をそのままネーミングしたものです。花粉症に効く小青龍湯も朝青龍と同じ青龍の文字が入っています。青龍は東の神様のことです。蒼龍とも言います。そして小青竜湯はかなり酸っぱいので五味も東の味=酸味に一致します。おもしろいですね。

    このところ、黄砂の影響と思われますが、喘息患者さんが増えています。そういう私も昨日から深呼吸すると胸がヒューヒューなって息切れしたり咳が出たりします。喘息になったのは去年からです。私の場合、シングレア(モンテルカスト)を1錠飲めば一日快適に過ごせます。漢方では小青竜湯や五虎湯、あるいは麻杏甘石湯が良いと思われます。

    熊本県庁