むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 医学は日々進歩している

    最近読んだ本の紹介をします。「最強の食事術」満尾正 著。内容は、このブログでいろいろ紹介した健康に関する食事術とほぼ一致します。私のブログをさかのぼって調べるには、ランダムすぎるので一冊にまとめて読むには便利だとおもいます。もう一冊が、杉本八郎 著「認知症予防ー最高の教科書ー」です。この著者はエーザイで認知症治療薬「アリセプト」を開発した第一人者です。その人が、薬ではなく食品などで認知症予防のため取るべき対策をまとめています。読みやすいので一日で読めます。こちらも、私がブログで紹介したような内容がたくさん書かれています。例えば、ターメリック(カレー粉の成分)は認知症予防になる、糖尿病は認知症になりやすいので血糖コントロールに気をつける、などです。認知症は40歳過ぎたくらいからの生活習慣でおこってくる病気です。一日も早く正しい生活習慣を身に着けないと、一度認知症になったらなかなかもとには戻りません。ご一読をおすすめします。

    先日、ホリエモンのYouTubeで予防医学オンラインサロンというのを見ました。一流の医学者がホリエモンを相手にわかりやすく講義をするものです。テーマは高血糖が老化をきたすという話。最近、SGLT2阻害薬という糖尿病治療薬がでてきたのですが、この薬で血糖を下げるといろいろと長寿につながるいいことが報告されています。特に、今まで難しかった腎機能低下が改善するのは朗報です。http://a12.hm-f.jp/cc.php?t=S337055&c=9541&d=9826    当院では、腎機能低下症例には漢方治療をしていますが、かなりの確率で腎機能が改善します。慢性腎臓病は西洋医学では全く手が出ない分野でしたが、我々の漢方と、新しくでてきたSGLT2阻害剤が腎機能改善に効くというのは素晴らしい進歩です。

    心房細動には、常に不整脈が出ている場合と、ごくたまに不整脈が出る一過性のものがあります。常にでていればすぐ診断がついて脳梗塞予防をするのですが、たまにしかでない人は心電図をとってもわからず、運が悪いと診断がつかないまま脳梗塞を起こしてしまいます。最近では、埋め込み型の心電計を皮下に手術して、記録を取り続けるデバイスがあるのですが、今度発売されるアップルウォッチでは心電計がついていて腕時計をしている間ずっと心拍をモニターしてくれます。先行販売されているアメリカではこのアップルウォッチで心房細動が見つかって脳梗塞を未然に防げたという報告が次つぎとあります。これも技術の進歩の恩恵ですね。https://www.apple.com/jp/apple-watch-series-6/