むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 味覚異常と嗅覚異常

    味がわからないとか鼻がきかないという相談が結構あります。どちらも命に関わることではないものの、毎日の食事に関することで、わからないとなると大問題です。味気なく美味しくない食事になります。このような訴えを聞いてくれるのはおそらく耳鼻科です。鼻は耳鼻科で納得でしょうが、味覚も耳鼻科でいいような気がします。それでなければ内科か歯科口腔外科になるのでしょうか。

    鼻に関しては、アレルギー性鼻炎が長年続くことでだんだん嗅覚が失われてしまいます。まずは耳鼻科で鼻炎などの治療が必要です。また、アルツハイマーでも嗅覚脱失が起こり、認知症の発症に先駆けて嗅覚異常が現れやすいとの指摘があります。そのような場合、認知症の治療で嗅覚が治るとは聞いたことがないですが、ビタミンB12がよく使われると思います。気長に治療が必要です。

    一方、味覚異常は非常にたくさん見受けられます。風邪をひいた後でも、その他いろんな状況で味がわからなくなることがあります。このような際は、栄養で亜鉛の不足が関係していることが多く見られます。亜鉛は牡蠣などの食材に含まれますが、なかなか十分量取れませんので、味覚がおかしく感じたらとりあえず亜鉛サプリをお勧めします。ビール酵母(エビオス)にも亜鉛が豊富に含まれますので、それもいいと思います。当院横の凌雲堂薬局にも亜鉛サプリをを置いてもらうようにしました。