むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • だるい(倦怠感)の原因は?

    倦怠感で来院される患者さんが多く見られます。倦怠感を来す疾患はいろいろあり、鑑別が非常に難しいものです。いちばん見逃して困るのはガンです。私たちは倦怠感で相談された際に真っ先にガンでないかどうかを考えます。次にありがちなのが、貧血、肝機能障害、甲状腺疾患などです。これらは採血をすればすぐに判定できるため、必ず検査はしておかないといけません。心不全や腎不全でもだるくなります。この場合少し動いただけで息切れしたりします。

    そういった内臓疾患以外にも色々考えられます。睡眠不足、栄養不足(バランスの悪い食事)、ストレス、過労などです。食べすぎてきつくなることもあります。胃腸が疲れてしまうのもその原因ですが、炭水化物(ご飯、麺、パン、お菓子など)を取りすごるとビタミンB1が多量に消費されれる結果、倦怠感が出てきます。よく、疲れたからと言って甘いもので元気を出そうとして結果的に炭水化物の摂取過剰でだるくなる場合があります。アリナミン(ビタミンB1)が疲れに効くのはこの為です。疲れたときに甘いものを取りすぎるのはよくありません。米を主食とする日本人の場合特に炭水化物の摂取が多すぎる傾向にあり、ビタミンB1が欠乏しやすいと言われています。

    そういった可能性をすべて考えてもピンとこない場合は鬱かもしれません。鬱では、食欲がない、眠れないなどと同時に何もする気がしないという症状が出てきます。眠れないからとか、食べていないからとか短絡的に考えず、総合的に考えて見たらうつの存在に気づきます。他にもまだあると思いますが、外来に「体がきつい」と言って来院された際には、このようにひたすらいろんな原因を考えながら探っていきます。

    花見をするうちのゴン