むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 患者さんにシンクロして考える

    しばらく暇な日が続いていましたが、今日は朝から全く休む間もないほど大勢の患者さんに来ていただきました。午前中は待ち時間が長くなり、ご迷惑をおかけしました。定期処方を取りに来ただけという方にはとくに申し訳ないと思っています。途中、日赤に紹介しないといけないような患者さんがいると、さすがに30分位はかかってしまいます。重症患者さんはゆっくりしていられませんので、どうぞご了承下さい。また、漢方の相談や心療内科の新患では結構考える時間が必要です。パッと見てぱっと処方が決まる、というわけではありません。じっくり話を聞いて、いくつもの治療方法を考え、最もその患者さんに適していると思う処方に決定するまで、ある程度時間がかかります。血圧が高い人に血圧の薬を出すのと違い、簡単ではないのです。

    頭がいたいというだけでも、どんなときにどんなふうに痛いのか、その痛みを起こしている原因はストレスか、肩こりか、その他何かないか、根掘り葉掘り聞き出します。聞いているうちにだんだん自分が患者さんにシンクロしてきます。すると、患者さんのことでなく自分を治すみたいな感覚で必要な薬が頭に浮かんできます。鎮痛剤でいくか、抗うつ薬でいくか、漢方にするか。漢方の中でも、柴胡を使うか、葛根を使うかなどだんだんアイディアが決まってきます。

    そこまで情報を聞き出せた時は治療もうまくいきます。ほとんど自分が患者さんの困った症状を実体験する感覚で処方を決めるのです。逆に、情報が少なすぎるとこちらもきちんと患者さんの悩みを把握できずぼんやりした処方になってしまいます。このように、私は初診の問診に時間をかけていますので、ご協力をお願いします。

    白川