むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • スタッフは誰もインフルにかからず

    当クリニックのスタッフは全部で10名ほどいますが、この冬誰ひとりとしてインフルエンザにはかかりませんでした。素晴らしい。なぜだかを証明することはできません。患者さんのインフルエンザの検査をすると目の前で派手にくしゃみしたり咳き込んだりされるので、大量のウイルスに暴露されていることは間違いありません。実は、これが私達の免疫獲得に重要なのです。毎日ウイルスにさらされていると、体には免疫がつきます。これは気道から入ってくるウイルスなので、気道に抗体(IgA)が産生されます。一方、ワクチンを接種した場合、皮下に注射しますから抗体は喉や鼻でなく血液中にできます。これは主にIgGです。皆さん想像できると思いますが、ウイルスは鼻や喉を介して体内に侵入しますから、抗体は血液中にあるより鼻、喉、気道にあってほしものです。したがって、ワクチンと比べて患者さんから直接獲得した免疫こそ強力な風邪予防効果を発揮するのです。

    私はこの冬、スタッフさんたちが自由に飲めるようにビタミンBミックス、C, Eを外来のカウンターにおいておきました。これも体調管理に一役買ったことと思います。風邪の予防にはビタミンCといいますが、一日にレモンを50個や100個はとても食べられません。健康維持に必要なビタミン量と、治療効果を発揮する量は桁が違います。とても食事でまかなえる量ではありません。そのようなメガビタミン療法に目覚めたのもこの冬の収穫でした。

    あと、大事なのはストレスです。ストレスが多いと免疫能は低下します。免疫を落とさないよう、ストレスは避けたいものです。しかし、医療という現場は比較的ストレスの多い職場ではあります。それは、病院という仕事上、来院いただく患者さんの命とか人生とか、幸せなどを預かっているという責任がありますから、学生サークルのような気分での仕事が許されないのは当然だからです。

    シャワー通りにて