むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • お薬手帳

    たいてい病院を受診すると、保険証とお薬手帳を見せるように言われると思います。薬手帳とはとても大切な情報源なのです。その患者さんがいつどこのクリニックを受診し、どんな薬をもらったか、これがわかればこれからの治療に非常に役立つのです。

    以前は、かかりつけの病院をコロコロ変えることをドクターショッピングと言っていましたが、最近ではそのようなことは日常茶飯事です。例えば、風邪であるクリニックを受診し、3日分の処方をもらって帰ったけどまだ良くならないというとき、以前なら最初の病院で続きの薬をもらうことが多かったのですが、最近は治らんから病院を変えてみる、という発想が普通になっています。患者さんがそのようにして来院されることがあるということは、逆にうちから他へも回っていることだろうと思います。したがって、相手が風邪でも癌でも最初から真剣勝負です。患者さんの困っていることを少しでも早く確実に治す方法を考えます。納得のいく説明ができなかったら負けだと思っています。

    そのような中で、以前処方された薬の情報が非常に重要になります。どんな薬を出されて、どの症状が治って、どの症状がまだ治っていないのかをつぶさに検討すれば、この後どう言った治療がいいのが絞られてきます。例えば、ある咳止めが出ていてあまり効いていないようだったら、それと違う系統に変えてみるとか、そういうことができるわけです。去年からマイナンバー制度が始まりましたが、今後マイナンバーカードの中に医療情報が入る可能性があり、今後はお薬手帳などはマイナンバーカードを受診の際に提出してもらうと、パソコン上で情報が読み取れるような仕組みになるかもしれません。何れにしても、薬歴というのは非常に大事な情報ですから、新しいクリニックを受診する際には必ず持参していただきたいと思います。