むらかみ内科クリニック

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  • different(違う)は褒め言葉

    トランプ氏の集会に集まっていた人にインタビュアーがトランプ氏について聞いた時の答え:”He is different!” 直訳すれば、「彼は違っている」ですが、このニュアンスはかなりポジティブです。日本では人と違うことはよくないことですが、アメリカでは素晴らしいことなのです。確かにトランプ氏は歴代大統領と異なった点が多く、「違っている」と言われて否定する人はあまりいないと思いますが、それだけではありません。

    多民族国家のアメリカでは、人と同じようになるはずもなく、それぞれがそれぞれの違った習慣のもと暮らしています。ランチタイムに見渡すと、日本人は弁当箱に白いご飯とおかず、アメリカ人はハンバーガー、ヒスパニック(メキシコ系)はタコス、中国系は餃子を食べています。違っていて当たり前です。そして、人と違うことが自分の持ち味であり、そこを伸ばすように幼少期から教育されます。他人と同じことは全く評価されないのです。

    日本ではまるで反対です。人と違った点はなかなか大ぴらにしにくいし、学校では違ったことをすると叱られ、職場でも問題になります。その結果、何か得意なことがあっても目立たないようにそれを隠しています。かくし芸などを披露してもらうと意外なことができてびっくりすることがありますが、日頃はなかなかそんな自分をさらけ出すことはありません。

    違った点を強調しすぎると浮いた存在になってしまうために日常が住みづらくなってしまうことがあります。しかし、日本も今後人口が急激に減少するに伴い、外国人労働者が大量に入ってくることになると思います。そうすると、人と同じであることは何もいいことはなく、得意なことを伸ばしてこそ生きてきます。”He is different!”が日本でも褒め言葉になる日は思ったより近いのではないかと思います。

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    何と県立図書館の裏には芭蕉の群生がありました。