むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 夜空を見て考える

    年が明けたと思ったらもう10日過ぎました。月日がたつのは本当に速いです。歳を取るほどにそのスピードが速くなると言われています。私もそれを実感します。私は毎晩同じぐらいの時間に犬の散歩をするのですが、毎晩夜空の月や星をみるのを日課にしています。すると、今だと冬の星座の代名詞でもあるオリオン座がすぐに見つかりますが、そういった恒星とは全然違った動きをする惑星の動きが目に見えるようになったのです。先月地球は火星の軌道と大接近して火星がオレンジ色にキラキラと輝いていましたが、1月ほどたち、だいぶ火星の明るさが暗くなりました。そして、木星も11月頃は火星の近くに見えていたのですが、だいぶ西へ動いて行きました。地球の軌道は木星より内側にあるので公転速度が速く、木星を追い抜いていった形です。これは、天文の資料を見たわけではなく、毎日定時に夜空を見ていたら地球と火星と木星の動きが見えるほどリアルに感じられて、その位置関係が頭に浮かぶようになったのです。正しいかどうかはわからないのですが、夜空の動きからそう感じました。

    つまり、若い頃は夜空を見ても星が動くなんて知識ではわかっていても地球の自転速度にあわせて動いているように見えるだけだとしか思えないのですが、それは体内時計のスピードが速いために惑星の動きのようにゆっくりしたものが見えないのです。歳を取ると、映画のコマ落とし(コマ送りの反対でゆっくりした動きのものを早送りで見る感じ、あるいは最近の携帯の動画撮影機能でタイムプラスというやつに相当します)のように動いているように見えないゆっくりしたものがどんどん動いて見えるようになるのだと思います。

    先程書いたとおり、現在はオリオン座と火星が近いのですが、オレンジ色の火星とにた色合いで、オリオン座の向かって左上にひときわ赤いベテルギウスという星があります。赤いのは温度が低いからなのですが、この星は超巨大で、太陽系の中心(太陽の位置)においたならベテルギウスの直径は木星の軌道を超える距離まであるそうです。すごすぎてよくわかりません。そして、いずれ超新星爆発を起こすだろうと予想されているのですが、それはこの先10万年ほどのうちにという話なので、これまたスケールが大きすぎます。天体のことを考えると、私たちの一生の短いこと、そして、日々の悩みなどがいかに些細なことかと思い知らされます。そう思うと、くよくよする暇なんてもったいない。毎日全力で走りきってやりたいことはやって,悔いのない生き方をするしかない、と思います。