むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 花粉症にはビタミンD:続報

    日曜は雨になりました。せっかくの週末ですが、私はクリニックのワックスがけで、朝から院内に缶詰でした。いつもこの時間は領収書の整理などに当てているのですが、このところ雑用が溜まりに溜まっていたので、ひたすら忙しく時間が過ぎていきました。クリニックが法人化したことで、銀行口座も法人名義に切り替わったのですが、今まで使っていた個人名義の通帳に設定していたビジネスインターネットバンキングの設定を新しい口座に移行するサービスはなく、仕方ないので、あらゆる取引会社の口座を調べて「手書き」で登録用紙に書き込みました。ネットバンキングというパソコンで資金移動をするための口座登録をパソコンでできないなんていったいどういうこと?と思います。ビジネス用のネットバンキングは個人のネットバンキングよりはるかに小うるさい仕組みになっています。もちろん会社によっては億単位のお金を動かすでしょうから、セキュリティーが厳重になっているのは仕方ありません。ただ、仕組みが遅れ過ぎです。これが肥後銀行のような地銀だからこんな古い仕組みなのかはわかりませんが、仕方ありません。取引会社は県外に口座を持つところもあり、福岡銀行とか京都銀行、みずほ銀行など銀行コード、支店コードなど調べるのも面倒な作業でした。

    そうこうしていると、嬉しいメールが届きました。私の親戚がこのブログで話題にした、花粉症にビタミンDが効くという話を実践したら、8日目で花粉症が治ったとのこと!40年も苦しんだのに嘘みたいと喜ばれました。通販で誰もが買うことができるビタミン剤で花粉症が治ってしまうと私たちクリニックにとっては商売になりませんが、そんなことはどうでもいいのです。保険治療で認められている抗ヒスタミン剤などがあまりに対症療法すぎて、どれだけ飲んでも根本的な解決にならないのです。保険の効かない医療にもこんなすばらしい効果があるというのは驚きです。

    花粉はすぎからひのきへと移ってきましたが、クリニック周りの畑では麦が穂を出しています。今から梅雨前にかけて麦が実って収穫となります。麦は食べると人によってはグルテンのアレルギーを起こしますが、刈り取りの時期も結構アレルギーを起こす事があるので、注意が必要です。

    桜十字病院の新しいロビー

  • 筋肉疲労の治し方

    クリニックの駐車場には生け垣があります。その下は芝生になっているのですが、芝刈りをしたことはありません。伸び放題です。まあ、芝は伸びてもきれいな緑ならいいのですが、このところの陽気で草ぼうぼうになっていまいました。よく見るとすごい量の雑草です。折しもクリニック法人化の仕事もたくさんあって、草取りどころではありませんでした。先日ようやく厚生局に手続きを完了したので、この土曜日にはついに草取りに踏み切りました。

    雑草をとってもとっても終わりません。最終的には45Lのビニール袋6袋になりました。だいたいとり終わったのですが、気にするときりがありません。とにかく茂みになっていた雑草はほぼとり終わりました。腰に来ます!腕も筋肉疲労です!筋肉疲労がおこるメカニズムは、筋肉に乳酸がたまるためです。息を止めて筋肉をエイッと使うと筋肉は無酸素運動をします。無酸素運動(アネロビクス)は有酸素運動(エアロビクス)と違って、解糖系のエネルギー産生はできるのですがクエン酸サイクルが回りません。その結果、筋肉に乳酸がたまります。

    溜まった乳酸はビタミンB1を十分とって、筋肉の血流をよくして酸素を行き渡らせると改善します。血流を良くする方法としては、もんだりマッサージするのもいいですが、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かるのも有効です。ウォーキングのような軽い有酸素運動も有効です。私の場合、ビタミンを取り、自転車でのんびり1時間走りました。そして、水素吸入を1時間したら、筋肉疲労はすっかり取れました。

  • お酒に強くなるには

    4月に入り職場では新人歓迎会などの季節だと思います。お酒を飲むことも多いと思いますが、すぐに酔ってしまうのでお酒は苦手という人も多いと思います。アルコールを分解する酵素には2段階あり、アルコール脱水素酵素とアルデヒド脱水素酵素という酵素が重要です。日本人はもともと遺伝的にこれらの酵素が弱い人が多く、すぐに酔ったり赤くなったりするのです。しかし、遺伝的に弱くても、多少克服する方法があります。

    毎日少しずつお酒を飲むと分解酵素がだんだん増えてきて強くなります。これは、しばらく飲むのを止めるともとに戻ってしまうので、お酒に強くなりたければ、少しでいいのでコンスタントに毎晩晩酌することです。他には、漢方も有効です。飲んで頭痛がする人は黄連解毒湯、ムカムカする人は五苓散、あるいはこの2剤併用が有効です。接待なのに酔ってしまって失敗するという人もこの処方が有効です。

    ビタミンも大切です。アルコール脱水素酵素などはアルコールから水素分子を取り除くのですが、その過程でNAD⇔NADHという化学反応が必要になります。そこで、NADの大元であるナイアシン(ビタミンB3) が大切です。またアルコール代謝にビタミンB1も必要となります。そこで、お酒に弱い人はビタミンB1とナイアシンを含むビタミンBミックスのようなサプリをとっておくと改善してきます。お試しください。これらの処方は必要なら当院で処方できますのでご相談ください。

  • 科学者の目を持って自分で確かめること

    日々進化したいと思います。今日の自分は昨日までの自分とは違う。そうありたいです。毎日いいことばかりが起こるわけではないので、そう簡単に毎日進化できないと思うかもしれませんが、そうではありません。物は考えようです。例えば今週私は久しぶりに風邪を引きました。声がかすれて、診察もちょっと支障をきたしました。しかし、それでも進化しています。例えば、声がかすれたときにどんな薬が喉に効くか、これ幸いといろいろ実験して、ある程度の成果を得ました。咳も出たので、何種類もの咳止めを飲んでみました。どの薬がどんな効き方をするか、どんな副作用があるのか人体実験です。こういった経験は今後の私の診療(処方)に即反映されます。風邪を引いているとき、健康なときと比べて進歩が止まったり後退したりはしないのです。

    数年前に新しいアレルギー性鼻炎の治療薬が2つ発売されたときも、自分で飲みました。片方はよく効くが片方はあまり効かないということがわかり、採用薬を効く方だけに絞りました。その後数年たち、世の中を見渡すと、私の実体験どおりのシェアとなっています。その効果の差を知らないドクターはいまだに効かない方を使っていると思います。それは、製薬メーカーがいいことばかり言って宣伝するので、効かない薬も効くような気がしてしまうからだと思います。

    むかし高血圧の新薬がどんどん出た際には、各メーカーで宣伝合戦でした。その結果、メーカーに有利な研究成果を出して講演してくれる教授には研究費がどんどん入りましたが、後に論文捏造の問題なども発覚したりしました。結局、メーカーの言う宣伝は全くあてにならないので自分で確かめる必要があります。全部が全部自分で飲んでみることはできませんが、処方した患者さんの反応をつぶさに観察してきちんと評価する科学者の目が必要だと思います。

    桜十字病院の新しいロビー

  • 色について考える

    雨が上がり、寒の戻りです。関東・東北は雪が降ったと言っていました。4月にこう寒くなると調子が狂いますね。体調管理には気をつけましょう。昼に薄着をしていると、仕事帰りに寒いので、防寒具の準備を怠らないことです。真夏(7,8月頃)にヨーロッパを旅行するとあちらは緯度が高いので、ちょうど今頃の日本の気温くらいです。昼温かいと思っても夜寒くなるし、あるときは雪が降る、みたいな感じです。みんな夏でも防寒具やレインコート(ウインドブレーカー)を持ち歩きます。私もこのところイタリア製のレインコートを常用しています。雨だけでなく、夜の犬の散歩でも風邪を通さないのでペラペラに薄いのですが温かいです。山登り用で、シェルパというアウトドア専門店(https://renzan.net/shop/kumamoto)で買いました。

    夜暗くなった頃に歩いて帰宅すると、クリニックの近くの自衛隊の職員さんも帰宅しています。彼らは、迷彩服を来たまま帰宅する人が多いので、暗闇の中ですれ違うとびっくりします。かなり近くに来ないと見えません。気配だけはあるのですが、さすがにプロ用の迷彩服は暗闇では見えにくいです。私達は夜道を歩くときはなるべく見える格好をしたほうがいいと思います。一秒でも認識が遅れると車や自転車にぶつけられる可能性が大きくなるからです。私もたまにグレイや紺色の暗い色の上着を着たまま帰宅しますが、できるだけ明るい色を着るよう心がけています。その点、登山用の防寒具やレインコートなどは明るい色が多いので重宝します。登山用は霧や草むら、樹林の中にいても見えやすいような派手めな色合いになっています。迷彩色のまる反対の配色です。

    車も、事故を起こしやすい色と起こしにくい色があるそうです。統計を取れば一目瞭然です。白は夜も認識がいいので事故は少ないのですが、逆に雪国では背景に消えてしまうため良くないそうです。黒は見えにくいのですが、高級感があるため周りの車が注意して事故は少ないそうです。赤や黄色などは目立つので事故は比較的少ないのですが、赤いスポーツカーなどはそういう車を買いたがる人のキャラクターもあって、事故が多いことが知られています。事故に最も合いやすい車は紺色だそうです。やっぱり目立たない色はかっこよくても注意が必要ですね。

     

    桜の次はつつじ 当院前のグランドにて