むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ピンチとも言うべき多忙さ

    10連休前のため、連日大変な混雑となっています。待ち時間が長くなり、ご来院の皆様には大変ご迷惑をおかけしています。できるだけ待ち時間なくどんどん診察したいのですが、逆にお一人お一人が長い病歴や困った症状を抱えて来院されるため、すこしでも時間をとってじっくり話を聞いて差し上げたいという気持ちもあります。その相反する気持ちをどのあたりで折り合いをつけるかは自分の中でも永遠の課題です。それにしても、この数日の忙しさは開業以来最大のピンチとも言うべきものです。インフルエンザの流行時期を超える忙しさです。時間も体力も限界に近いです。

    あと3日頑張って、大型連休に入ればちょっと楽になると、気力で毎日頑張っていますが、実は当院は連休明けが相当忙しくなる予想です。去年もそうでした。皆さん引っ越しや転勤、部署異動などでとにかく4月は頑張ったけど、連休に入るととたんに疲れが出て、連休が明けたら仕事に行けない!頭が痛い、吐き気・動悸がする,息が苦しくなる、下痢する、などなどいろんな症状で来院されます。いわゆる5月病です。

    5月病を避ける方法は確立していませんが、連休中に気を抜きすぎないことです。朝は仕事があっているときと同じ6時とか7時にはきちんと起床し、朝ごはんを食べましょう。新聞やニュースを見たあとは、ダラダラせずにウォーキングや散歩など体を動かします。日中だらだらせず、昼寝などもしないで過ごすと連休明けがきつくないと思います。

     

  • 痩せるには・・・

    連休を前に、クリニックは相当混雑してきました。あと数日で大型連休ですから、薬が切れないように早めの受診をおすすめします。

    先日痩せる漢方の話を書きました。確かに漢方で痩せる効果を期待できるものがあります。しかし、大切なのは、食べすぎないことです。当たり前過ぎてそんな事聞きたくないかもしれませんが、事実です。よく「運動不足だと思う」と自己分析される方がいますが、運動で痩せるのは相当頑張らないと難しいです。私は以前フルマラソンに出るため毎日15km位走っていましたが、これくらい走れば痩せられます。ただ、一日30分犬の散歩程度の運動をしても瘠せようがありません。

    私はこの1ヶ月ほどスマートウォッチをつけていますが、この時計で一日のカロリー消費量がわかります。今日は朝から晩までで約1万歩歩いてもまだ500カロリーちょっとです。ご飯にして2膳程度です。結局、これだけ歩いて仕事をしてくたくたになってもたったご飯茶碗ん2杯分程度のカロリーしか使わないのですから、ちょっと食べ過ぎればその分を運動でカロリー消費することは不可能ということです。先日の健康番組でグルメレポーターの彦摩呂さんの寿命があと3年と報道されました。いくら食べ過ぎで太っていても3年の寿命ということはありえないので、無茶苦茶な番組だと思うのですが、食欲を自制できない人が早死するのは間違いありません。先日、痩せる漢方の講演をした牧野先生も数年前にダイエットされましたが、自分で処方されているような漢方で痩せたわけではありません。食事制限だけです。私も同じです。好きなだけ食べて飲んで痩せるために漢方も飲むというのは間違っていると思います。

  • 美味しい塩を少し使いましょう

    スーパーに行くと旬の野菜が並んでいます。新玉ねぎ、新生姜、きゅうり、パプリカ。見ているとある食べ方を思いつきました。ピクルスです。早速食材をいくつか買い揃えてさっとざく切りにして塩コショウ、酢、砂糖で混ぜ合わせて瓶に詰めました。翌朝、味見をすると美味しく出来上がっています。昆布やじゃこなどを混ぜても美味しいです。健康にもいいに違いありません。作り置きができるので、これからしばらくはピクルスにハマりそうです。大事なのは、美味しい塩を使うことです。海水を煮詰めて作った塩がいいです。見分け方は、塩のパッケージ裏に書いてある成分表です。ナトリウムは塩の主成分ですから、たくさん入っていて当たり前です。見てほしいのはマグネシウム、カルシウムなどのにがりの量です。クリニック近くの有機生活(一休温泉のとなり)で買った天草天然塩の成分を見ると、カルシウム444mg、カリウム138mg、マグネシウム413mgです(塩100g中の量)。相当にがり成分が入っています。

    人はもともと海の生物でした。進化の過程で海から陸へ上がって現在に至るのですが、血液の中には古代の海の成分に似たミネラルの配合となっています。上記したようにナトリウム以外にカリウム、カルシウム、マグネシウムなどをふんだんに含みます。古来塩作りは塩田で海水を煮詰めて作っていたので、海のミネラルをすべて含んでいました。それが、専売公社の塩になり大量生産されるようになった頃から純度の高い塩化ナトリウムとなり、高血圧の患者が急増しました。純度が高い程からだにわるいのです。

    今はいろんな塩が手に入ります。いい塩は本当に美味しいので、肉を焼いても卵を焼いても塩だけで美味しいです。この美味しい塩は純度の高い塩に比べて値段が高いのであまりバンバン使うことはないと思います。それも、結果的に減塩に繋がります。もったいないほど高級な塩をテーブルに常備すると、薄味でいいのです。煮たり焼いたりするときにはほとんど味をつけず、食べるとき塩を軽く一振りすると引き締まった味になりますよ。

  • 食後の血糖測定が大事

    日曜は昼から夕方まで下通りで無料健康相談のボランディアに出ました。私は循環器内科ですから血圧、血糖コーナーにいました。3時間ほどで250名の血圧と血糖を測りました。私の仕事は測定結果から異常なし、境界域なので気をつけましょう、速やかにかかりつけの先生に相談しましょう、みたいなアドバイスをする仕事です。昼過ぎの下通りですから、さっき昼ご飯食べました、という人が大勢です。測ってみると血糖が200を超えている人がかなりいました。中には300を超えている人も数名いました。

    通常病院の採血や健康診断では空腹時に採血します。朝ごはん抜きで来院して採血すると血糖も下がっていて異常なしと診断されることが多いのですが、今日の相談みたいに食べて2時間以内に測定して見ると驚くほど高血糖の人がいます。食後高血糖といいます。200超えていれば一発糖尿病確定です。逆に食べて1−2時間で血糖が70くらいの低血糖の人もたくさんいました。正常範囲に入っていれば、異常ということはないのですが、食後に血糖が上がらずむしろ下がっているのは、食後高血糖に引き続く低血糖の可能性があります。いちど血糖が上がってそれを下げるために大量のインスリンが分泌された結果です。これも将来の糖尿病のリスクと考えます。

    皆さんに共通して言えるのは炭水化物を食べすぎないようにしましょうということです。ランチで血糖が上がりやすいのは、麺類や牛丼、カレーなどです。安くて手軽な食事は要注意ということです。炭水化物制限は外食でもできます。居酒屋なんかはおすすめです。豆腐、サラダ、刺し身、焼き鳥などは食べても血糖は上がりません。食後のデザートや締めのお茶漬け、ラーメンはいただけません。

  • 痩せる漢方処方

    忙しい土曜日でした。連休前に薬をもらっておかないと、という方々で今週は連日いつも以上の人数でバタバタしています。土曜日しか来れない人もいますので、最後の患者さんが終わったのは1時半すぎでした。クリニックの戸締まりをしたら昼食も食べずにすぐさまヘルスケアセンター(地域医療センター)に行き、学校心臓検診です。たまたま心電図で引っかかった、めんどくさいなー呼び出しなんて、と親子ともども嫌々ながら来てみると、検査の結果心臓に穴(心室中隔欠損など)が見つかってびっくり、という人が次々あり、説明するのにも気を使います。お父さんお母さんにとっては我が子の心臓に病気が!と寝耳に水でショックを受けられます。

    検診を終えてそのまま東方医学研修会に参加。今日のテーマは「肥満の漢方治療」です。演者は牧野けんじ皮膚科の牧野先生です。漢方で痩せるコツを教えていただきました。この内容は数年前に聞いて知っていたので、私のクリニックでもこの処方を出しています。痩せる人もいれば、なかなか変わらない人もいます。

    ダイエットはやっぱり基本食べたカロリーと運動で消費したカロリーの差が問題なので、漢方で脂肪燃焼とか言っても効果はたかが知れています。やはり、食べないことが最強です。この前から「月曜断食」の話題を書いていますが、一回断食してみるとあとはなんてことないです。むしろ断食の日が楽しみです。今日の私も夕方勉強会のあと世話人会で食事会の予定でしたので、朝昼食は意識的に抜きました。おかげで、24時間の空腹後に食べる夕食の美味しいこと!幸せ2倍です。