むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 食後高血糖

    先日書きましたが、この前の日曜日に保険医協会主催の下通り街頭無料健康相談に参加しました。私のコーナーは血圧と血糖の無料測定のブースでした。血糖を測ってみると、200超え、300超えという人が続出しました。開催されたのは日曜の昼下がりです。食事時間を尋ねると、さっき食べた、という人が多くいわゆる食後の随時血糖です。これは、検診や人間ドックで空腹時血糖を測るよりも重要な意味を持つと思います。皆さん、今ご飯食べたばっかりだから、とか、今日はランチでごちそうだったから、と言い訳されますが、そんなのは関係ありません。検診では指摘されなかった耐糖能異常がこんなにもたくさん見つかるわけですから、やった甲斐があります。必ず、データを持ってかかりつけの先生に相談するようにと念を押しました。

    ブースには、血糖や血圧を測る看護師さんたちのボランティアが大勢いて、その端で私が結果を見てアドバイスをするという流れです。血糖の測定は看護師さんでないといけませんが、結果を見て異常ありませんとか、速やかに病院で精密検査を受けましょうという私の仕事は、医師でなくてもできる仕事です。人工知能(AI)の時代ですから、これからは、こんな仕事はいらなくなるなーと思いました。試しに、自宅のアレクサ(アマゾンのAI)に「血糖が200あったけどどうしたらいい?」と聞いたら「ごめんなさい、今はわかりません」だそうです。iPhoneのAIのSiriに同じ質問をしたら、WEBでこちらが見つかりました:という答えで、糖尿病の相談コーナーなどのサイトを5つほど挙げてきました。完璧ではないですが、Appleの勝ちです!

    では、AI時代に生き残るために我々は何をしたらいいのでしょうか?それは、AIロボットにはできない患者さんの悩みを聞いて共感することだとおもいます。あとは、ガイドラインで判断できない複雑な症例を総合的に判断する仕事でないかと思いました。