むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 風邪を予防しましょう

    風邪が増えています。インフルエンザのワクチンも大切ですが、通常の風邪にはワクチンはありませんから、十分対策しましょう。うがい手洗いと言いますが、うがいはほとんど効果がありません。喉についたウイルスは15分もすると喉から体内に入ってしまうため、うがいをするなら10分おきにすればいいかもしれませんが、現実的には不可能です。また、イソジンのうがいは昔よく使われましたが、かえって粘膜を傷害するため風邪を悪化させるというデータがあり、最近は使いません。

    手洗いは当然有効です。何かに触った手で自分の口や鼻を無意識に触ることで感染します。マスクをしているとそういう無意識に口や鼻を触ることが減るため予防効果があります。ただ、ウイルスが飛んでくるのを防ぐ効果はほとんど期待できませんのでマスクを過信してはいけません。昨日のブログで書いたように、ビタミンCを十分取ることは効果的です。野菜や果物で取るのもいいですが、それでは量が足りませんので、風邪シーズンはサプリで2000mg以上は取りたいものです。

    体温を下げるのもよくありません。ウイルスは体温が高いと活動性を落とします。体はウイルスを追い出すために熱を出すようになっていますが、解熱鎮痛剤を多用すると熱が出ませんので、ウイルスにとっては居心地よく、風邪は長引きます。あれ、風邪かな?と思ったらすぐにビタミンCを飲んで、お風呂でよく温まって、湯冷めしないようにして寝ましょう。

  • ビタミンC健康法

    三石巌先生の著書「ビタミンC健康法」を読んでいます。本当に素晴らしい本です。こんな素晴らしい本に出会えてよかったと思います。私は結構忙しくて本を読んで勉強する時間は限られていますが、毎朝30分だけはこの本を読む時間に当てています。1ページ1ページ大切なことが書いてあるので、噛み締めながら読んでいます。

    ビタミンCはみかんやレモンなどにたくさん含まれているのはご存知の通りです。毎日こういう果物や野菜をしっかり食べれば、とりあえずの必要量は摂取できます。それは、壊血病というビタミンc欠乏による症状はおこらないという意味です。むかしヨーロッパから大陸発見の大航海をしていた時代に新鮮な野菜がなくて船乗りさんたちがことごとく壊血病にかかって亡くなったという話は有名です。しかし、いまここでビタミンC健康法で扱うビタミンの量は1日あたりレモン50個、100個分というレベルです。とても食品では取り切れません。しかし、それだけ大量のビタミンcを取ることで、風邪の感染予防効果や、老化防止、ガンの進展を抑える働きなど様々なメリットがあります。

    これだけの理論と経験が紹介されているのに、ネックとなるのはなんでしょうか?それは唯一、自分で実践するかしないかだけです。日本に売ってあるビタミン剤は1粒あたりの量が少ないため何粒も飲まないとしっかりした量になりません。私はアメリカ製の輸入品を買っています。安くて大容量です。粒が大きく飲みにくいのですが、炭酸水だと簡単に飲めることを発見しました。おためしください。

  • 咳の季節

    夕方診療が終わって外に出たら真っ赤な満月が東の空に見えました。美しい!一気に疲れが取れました。仕事の後はまっすぐ家に帰宅せず、糖尿病の勉強会に参加しました。中央病院主催の会で、糖尿を専門とする先生たちの集まりです。ハイレベルの講演で大変勉強になりました。

    昨日のブログで風邪が増えてきたと書きましたが、風邪でなくても咳が続くという人もたくさんいます。喉は痛くない、熱もない、ただ咳が出る、という感じです。咳は仕事で結構さしつかえます。人の前で咳をするとあからさまに嫌がられます。それが風邪でなく、喘息だったとしても、うつる咳なのか、うつらない咳なのかは判断が難しいからです。接客をする仕事の場合、特に気になることと思います。

    そのような場合、肺機能検査やレントゲンで一通りの評価をして、場合によっては喘息に使うような抗アレルギー剤や気管支拡張剤を使ったほうがいいと思います。単なる咳止めではなかなか止まりません。当院ではそのように喘息治療薬を咳の患者さんに使っていますが、それでもひどい咳が続いてしまうことがあります。ブタクサなどの秋の草に対するアレルギーもありますが、稲刈りシーズンで稲のアレルギーも多いのではないかと思っています。

  • 風邪が増えてきました

    インフルエンザのワクチン接種は始まっていますが、去年に引き続きワクチンの入荷が滞っているようです。去年は製造過程で失敗して国が予想した株の成長が悪く、急遽別の株を作り直しましたがシーズンに間に合わず大流行してしまいました。今年はそんな話もないのできちんと十分量入ってくるのかと思ったら、ぜんぜんそんな状況ではありません。品物によっては、去年の4割程度しか製造できていないものもあるそうです。

    インフルエンザは当然体力があればかかりません。かかったとしても、通常の免疫があれば1週間程度でなんとかなります。問題は受験生や高齢者、そして、ガンなどの治療中の方です。ワクチンが少ないので、優先的にそのような方に使いたいのですが、来院してくれないことには始まりません。受験生などの皆さん、早めに予約をお願いします。クリニックでは希望者優先となります。

    先日患者さんから、先生は風邪うつらないんですか?と聞かれました。そう、うつらないんです。なぜなら、毎日風邪のウイルスに暴露されているから、流行りのほとんどのウイルスに対して免疫があるのです。しかし、それだけでなく、ストレスを溜めず十分な栄養と休養は必要です。私の場合ストレスも休養も睡眠も十分とは言えませんが、栄養は気をつけています。そして、毎日ビタミンCを4000mg取っています。これが風邪対策の秘訣です。

  • 難しい症状は漢方が良い

    目の周りの筋肉がピクピクするという訴えは結構あります。おそらく、かかりつけの先生に相談しても、「それはストレスのせいかなー」くらいで流されて、治療はしてもらえないことがほとんどだと思います。そんな症状をどう治療していいか、大抵の医師は習ったこともないと思います。実はこの症状は漢方薬で治せます。気の巡りを改善すればいいのです。

    他によくあるのが喉の違和感です。喉に何か詰まったような気がして気になる、息苦しい、飲み込みづらい、などの訴えです。梅干しの種が引っかかったような感じということで漢方用語で梅核気(ばいかくき)と呼びます。人によっては干し肉(ビーフジャーキー)が引っかかった感じとも言います。この症状も漢方で改善が見込まれるのですが、案外難しくて治療に難渋することがあります。そんな時は、漢方にこだわらず、安定剤なども使います。

    更年期でよく見られるホットフラッシュ(突然カーと暑くなったり汗が出たり)も漢方が効きます。その辺りは産婦人科の先生も漢方を勉強してうまくコントロールされます。しかし、たまにそういう標準治療ではうまくいかない場合があり、そういう患者さんが当院のような漢方専門医を受診されます。さすがに治療困難なことが多いのですが、いろんな工夫で症状は軽くできる場合が多いようです。日々新しい治療法の勉強と研究です。