むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 今週いっぱい学生実習が来ます

    日曜は院内のワックス清掃でした。年末なのでいつもにまして丁寧にワックスがかかってピカピカになりました。私は作業中ずっと院内に待機でした。いつもだと午後3時頃には終わるのですが、今日はなんと5時半までかかりました。もちろん弁当持参なので夕方まで耐えられましたが、自分の部屋でひたすら帳簿つけをしたりレセプトチェックに精を出したりしました。レセチェックは眠くなるのでNetflixでドラマを見ながらの作業です。おかげでずっとちょこちょこ見ていたドラマをいっきに何話か進めることができました。せっかくの週末が何もできずに過ぎてしまったので、夜にジムの温泉だけいきました。ジムはもう閉まってました。それでもサウナで汗を流せば気分は爽快。リフレッシュできました。

    さて、12月5日から1週間は熊大医学部の学生さんが当院に見学(実習)に来ます。彼らはこれから卒業してどんな医者になるかを決めないといけないのですが、実家が病院や医療関係でないと医療の現場がどんな具合かイメージが沸きません。医療ドラマでかっこいい脳外科医とかは出てきますが、もっと現実的な医師像をみたい。それを叶えるのが今回の見学実習です。そこで、当院に来る学生さんは日赤や済生会のような救急病院の見学ではなくもっと身近なかかりつけ医あるいは訪問診療などをする仕事を見学したいのだろうと思います。もしかしたら、わたしの得意とする漢方診療や鍼治療の現場を見たいのかもしれません。1週間は診察室に座っていますが、よろしくおねがいします。もし学生さんがいると話しづらい事がある場合は、遠慮なくそう言ってください。

    12月に入り、そろそろ来年の手帳を買わないと、と思ってさがしていました。私は毎年コクヨのCampusノートのウイークリーダイアリー(B6)を使っていました。もう何年も同じです。大学ノートと同じクオリティーで薄くて軽く書きやすい。無駄が一切ないのが好きです。例年近所の蔦屋で買うのですが、今年は見つからずAmazonでみたらなんと2000円!定価の倍以上です!ありえないとおもってクレアの蔦屋に行ったら目的のダイアリーは見つかったのですが、サイズがB5(通常の大学ノートと同じ大きさ:今まで使っていたものの倍)しか残っていませんでした。大は小を兼ねる。たくさん書けるので良しとします。

    ジオラマ

  • 陰と血が不足する病態の話

    急に寒くなりました。体がついていかないで体調を壊す人も増えています。今日の外来ではこの数日で急に血圧が上がったという人が多数おられました。やはり気温が下がると血管が縮むので抵抗が大きくなり血圧が上がるのです。物理で言うオームの法則(E=IR)と同じ理屈です。また、冷えて来ると増えるのが乾燥肌でかゆくなるというもの。私も毎年冬になると体がカサカサになります。空気が乾燥するとか暖房の影響とかあるみたいです。お風呂で皮膚の油成分を洗いすぎないようにしないといけません。とはいえ、私はサウナ好きで週末はジムと温泉をセットにしているのでどうしても皮脂が抜けてしまうのかもしれません。お風呂上がりにニベアなどの油性の保湿剤を使うのも大事。それでも改善しないときは、漢方薬の出番です。皮膚の乾燥は漢方では「血虚証」といいます。血分が虚(不足)したという意味です。治療はもちろん補血剤です。漢方には皮膚を潤す処方がいろいろあります。

    ついでに乾燥の話を書きたいと思います。歳を取ると口が渇くとか目が乾くという症状が増えてきます。なかにはジェーグレン症候群と診断される場合もありますが、その診断基準は満たさないけど乾くという話はよく聞きます。こちらは漢方では「陰虚証」といいます。陰分(水分)の不足と言う意味です。治療はもちろん補陰剤です。陰を補うと入っても、体の乾燥は飲水や点滴では補えないのが不思議です。コロナなどで咳がいつまでも続くのは肺陰虚といって呼吸器の陰分の不足と考えます。従って、気道を潤す麦門冬湯などの漢方で咳を止めることができます。

    咳が出る話で面白かったことがあったので書いておこうと思いますが、熊本弁の話です。「調子はどうですか」と訪ねたら、「おかげさまで、咳はだいぶおろ出るようになりました」と言う返事。「おろでる」というのは私の記憶では植木山鹿方面の方言で「出ない」と言う意味。「おろ」がその後の言葉を否定するいみです。「おろよか」といえば「よくない」「おろいたか」といえば「いたくない」の意味です。熊本に長年住んでいても、「咳がおろでる」といわれて出るのか出ないのか理解できる人は今では少ないと思います。

    熊本駅前

  • 胃腸炎が急増しています

    12月3日(土)は朝から夕方までクリニック前の道路工事があるそうです。東稜高校入り口の信号(いけしま歯科付近)から当院方面への道が通れません。迂回路があるそうなので、それに従ってください。少し狭い道でご迷惑をおかけしますが、よろしくおねがいします。戸島線のゆめマート側から入ってくる道は通常通り通れます。

    さて、今週は胃腸炎が急増しています。コロナの患者さんもちらほら見えますが、胃腸炎はその数倍います。胃腸炎のウイルスはとても感染力が強いので家族内で一人出たらすぐみんなかかってしまいます。インフルやコロナと違って、アルコール除菌できません。胃腸炎の場合は流水で石鹸を使って手を洗うことが基本です。トイレの便器などは塩素系のトイレ用洗剤を使うと消毒できます。通常、嘔吐下痢になるのですぐわかりますが、初期段階では、発熱やムカムカだけという場合もあります。そのうち急に嘔吐したり下痢になったりするので、怪しいと思ったら仕事を休むとか家族との接触を減らすようにしましょう。

    もし子供さんなどが胃腸炎で家庭内で嘔吐した際にはできるだけ素手では触らず、マスク、手袋をして次亜塩素酸(ミルトンなど)をつかって拭き掃除しましょう。乾燥させるとウイルスが空気中に舞い上がりますので、次亜塩素酸などをスプレーして使い捨ての紙タオル(キッチンペーパー)などで掃除することをおすすめします。

    熊本駅(AMUプラザ)前

  • 人工知能(AI)を利用した医療器具

    数年前からインフルエンザの診察時にのどの所見をよく見ると特徴的なリンパ濾胞の腫脹が見られると言われており、それが見られたら高確率でインフル陽性の診断となるという話でした。私もそれを聞いてからというもの、のどの所見には結構注意してインフルかもしれないと言う気持ちで診察していました。その結果、インフルのテストをすると、やっぱりあたった!と言う場合と、あれれ、外れた、と言う場合があり、喉の所見だけでインフルかどうかを的中させるのは結構難しいと感じていました。ところが今日、それは間違いだということを知りました。

    というのは、新しい医療器具が発売されたのです。のどをみるペンライトの大きめのやつみたいな道具なのですが、喉を照らすといっきに14枚の喉の写真を撮影し、人工知能でインフルに特徴的な所見がないかを判定してくれるそうです。そして、その的中率が、なんとインフル検査キットに負けず劣らずらしいのです。すごすぎます。喉の所見とインフルかどうかの結果をディープラーニングさせたら、AIが独自に判定基準を持ったのだろうとおもいますが、人の観察眼を遥かに超えるレベルでAI診断が可能となり発売されたというのが驚きでした。

    実はこのような画像認識とAIを組み合わせた分野は成長著しいところです。自動車やドローンの自動運転なども当然それを利用しています。なかには、パン屋さんでいろんな種類のぱんをトレイに乗せてカメラの下に置くと一瞬で合計金額がわかるというものもあります。菓子パンには白ごまとか黒ごまのトッピングで種類を判別したりしないといけない物があるのですが、AIに教え込むと簡単に識別できるようになるのです。胃カメラなどでも検査の最中にAIが怪しい(癌かもしれない)ところを教えてくれるレベルまで進んでいます。私が苦労してやっている心臓検診の心電図判定もあと数年もすると完全にAI診断で自動化できるのではないかと思っています。

  • 漢方煎じ薬とエキス製剤の違い

    私は漢方を専門にしているとはいえ、通常はツムラなどの漢方製剤を処方しているのが現状です。私たちが漢方薬と言っているのはエキス製剤と言って、工場で生薬を煎じてフリーズドライにしたものをパッケージしたものです。ちょうどコーヒーの代わりにインスタントコーヒーを飲むのと同じです。コーヒー好きの人なら当然豆から挽いて入れたのとインスタントじゃ全然別物、と言われることと思います。たしかにそのとおりです。しかし、流通の問題などから私たちの処方する漢方はインスタントコーヒーみたいなものなのです。

    それでもきちんと使えばバッチリ効くのでエキス製剤に文句はないのですが、いちど本物を知ったらインスタントのクオリティーがこんなものかと思うことでしょう。また、コーヒーに例えるなら、キリマンジャロとかグアテマラなど産地によって味が違います。漢方薬も産地により少しずつ味わいが異なります。一流品は名産地に限ります。また、同じ産地でも一級、特級などグレードがあります。当然中国では品質によって値段が異なりますが、日本の保険制度では国が定めた薬価があるので、高級品を使うと薬局が損する仕組みになっています。以前は特級品は香港や台湾の金持ちとアメリカのチャイナタウンの華僑が持っていました。今はおそらく中国国内の金持ちのところにあると思われます。

    わたしの桜十字時代の同僚でで友人の石井氏が東京に漢方薬局をオープンしました。品質の良い生薬を扱っているそうです、むかし彼と一緒に仕事をしたおかげで生薬(煎じ薬:本物の漢方薬)の知識と経験が飛躍的に増えました。今日は石井氏が熊本に来てくれたので久しぶりにお会いして一緒に食事をしました。趣味を仕事にしているので、手抜きなしにどんどん頑張っている姿が素晴らしい。思い返すと、彼と知り合ったのは運命だったと感じます。ふたりして漢方に猪突猛進し今に至ります。

    いよいよ12月ですね