むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • コラーゲンについての知識

    コラーゲンには化粧品で皮膚に塗るタイプとドリンクや錠剤で飲むタイプがあります。コラーゲンは分子量が大きく、通常は塗っても皮膚から浸透するとは考えられません。ただ、皮膚のバリアに水溶性成分は通りませんが油性成分は浸透します。何か工夫することで、コラーゲンを皮下へ届ける方法はあるかも知れません。ただ、コラーゲンは蛋白ですから、下手に体内に入ってしまうとアレルギー反応を起こす可能性もあります。

    一方、口から取り込んだコラーゲンはどうかというと、これもコラーゲンのままでは体内に吸収されません。小腸の粘膜は蛋白を通さず、蛋白がアミノ酸レベルに分解されて初めて体内に取り込むようにできています。これも、変な蛋白が体内に入ったら、アレルギー反応を起こすからです。この腸のバリアが壊れた状態をリーキーガットといい、最近では小麦(おもに強力粉)に含まれるグルテンでリーキーガットを引き起こすことがわかっているので、パンはアレルギー体質の原因として要注意です。食物アレルギーがある場合、グルテンに気をつけましょう。

    そしてコラーゲンですが、コラーゲンはアミノ酸まで分解されずにオリゴペプチド(アミノ酸が2−3個繋がった状態)で吸収され、ビタミンCにより体内でコラーゲンに再構築されると言われています。豚足を食べた翌日肌がプルプルになるのはこのためです。従って、コラーゲンのサプリをとる時はビタミンCも同時にとる必要があります。