むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 東洋医学会専門医

    私は東洋医学会の漢方専門医ですが、今年は更新の年です。通常、内科学会などの専門医は東京である総会に毎年参加するだけで更新できますが、東洋医学会は違います。更新するために50症例の報告書を書かないといけません。例えば、20歳男性、インフルエンザで麻黄湯7.5gを3日間使用した。麻黄湯を選んだ理由は・・・、という感じです。これまでなんども専門医の更新をしてきました。だいたい半年以上かけて症例をピックアップして報告書を書いていました。

    開業してからというもの、毎日毎日いろんな患者さんに漢方薬を使っています。症例を集めようと思ったら、3日ぶんくらいで更新に必要な症例が集まりました。あとはひたすら文献的考察を調べながらレポートを書くだけです。本日も、土曜日だけあって、県外からも漢方の相談に来られました。既に色々な病院であらゆる処方を試してイマイチだったというつわものです。こちらも、自ずと処方に慎重になります。

    これまでに診た先生たちが使っていない処方で、何か患者さんの病態を見逃していないかを考えます。通常は1−2週間ごとに薬の効き具合を確認して、病態把握、治療方針決定、処方、検証という、会社でいうならPDCAサイクル(プラン、ドゥ、チェック、アクション)の繰り返しを行うのですが、遠方から来られているとそのサイクルが回りませんから、一発でベストショットを狙います。思い通りに効いてくれ、と願うばかりです。