むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 常識の非常識

    常識と思っていることが実は非常識ということがあります。特に西洋医学はついこの前まで常識と思っていたことが間違いだったと言われることがざらにあります。例えば、風邪の発熱に解熱剤を使うと気分は良くなりますが、風邪が治るまでの日数は長引くことがわかっています。熱を抑えることで、ウイルスの量がいつまでたっても減らないからです。他には、脳梗塞予防に寝る前に水を飲みましょうというキャンペーンがありましたが、これは完全に予防効果なしということがわかって、今ではSTOP脳梗塞キャンペーンでも水を飲めとは言わなくなりました。

    膝の痛みにヒアルロン酸を関節内注入している人が多いと思いますが、最近これも間違いだと論文で発表されました。膝関節炎の人にヒアルロン酸を注入した場合と、生理食塩水を注入した場合を比べた結果、ヒアルロン酸を入れた群の方が膝軟骨の減りが早いことが判明したのです。全く期待したのと逆効果だったということです。このようなことを聞くと、西洋医学の常識は本当に疑わしいものばかりです。

    一方、漢方にはこのようなこの前までの常識が実は非常識ということはありません。なぜなら、すでに3000年かけて正しいと検証された事実だけが今の世に伝えられているからです。