むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 新薬のメリット

    仕事が終わり、今日も急いで帰宅してWEB講演会に参加しました。なんと3つ同時に開催されるので、うちにあるiPadやChrome bookをならべてそれぞれのパスワードなどを入力して講演会にアクセス。一つはグーフィスという新規便秘治療薬の話。便秘薬などは酸化マグネシウムとかセンノシドのような昔からある下剤を上手にい使えばほとんど困らないし、私の場合、漢方も使います。漢方では軽い下剤からかなり強いものまでピンきりです。そんな中、新規の便秘薬の出番があるのだろうかと思っていましたが、今日の講演を聞いて、たしかに従来の薬の副作用などが改善されており、使う価値があるとわかりました。

    次に、糖尿病の講演会。メトホルミンという相当昔からある治療薬の効果ですが、この薬は古くて新しい。作用機序が謎の点も多いのですが、素晴らしいメリットが沢山あります。私もよく処方しています。糖尿病を早期発見して、少しでも早くから治療介入したほうが予後が良いというお話でした。よく、患者さんからしてみると、糖尿の薬なんか、飲みだしたら一生飲まないといけないから、まだ飲みたくない。食事を気をつけますから、来月まで待ってください、とかよく言われます。しかし、食事や運動などの生活習慣を改善するのは当然として、メトホルミンを少しでも早く始めたほうがずっと将来のためになります。糖尿だけでなく、ガンの抑制作用とかアンチエイジング(老化防止)作用なども知られており、糖尿病でない人もネットで買って飲んだりする程です。

    3つ目の講演会は、パルモディアという脂質異常の治療薬の講演会でした。演者の先生のこの薬に対するラブがひしひしと伝わってきました。この薬を使うとこんなにいいことがあるという実例をたくさん示されました。パルモディアという薬は新しい薬で、従来からあるベザトール(ベザフィブラート)はすでにジェネリックがあるので、値段が随分違うのですが、その差額を払ってもまだ余りあるメリット。私は今まで安いベザフィブラートばかりを処方していましたが、やはり新薬の効果、メリットを知ってしまったからには、高中性脂肪血症や脂肪肝、アルコール性肝障害などに悩む患者さんのためにはパルモディアを使ってあげるべきと思いました。