むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 骨を丈夫にするには

    梅雨の中休みで久しぶりに晴れたら、患者さんが集中して来院されました。待ち時間がいつもより長くなってすみませんでした。新患の場合、どんなことに困っているのかを詳細に聞いて理解しないと、表面上の頭が痛いとかめまいがするといった症状だけを直そうとしてもうまくいきません。その背景にある生活習慣やストレスの問題など、根本的な原因をさぐります。本人が気付いていない場合もありますから、話してくれないところまでこちらから尋ねます。そこで時間がかかってしまいます。

    ところで、当院は内科ですが、骨粗鬆症の検査や治療も行っています。当院の骨粗鬆症の検査は手のレントゲンを撮って指の骨量を計測するものです。治療も、週1回の薬や毎日飲むタイプのビタミンD製剤、半年に1回でいい注射製剤など取り揃えています。一番多いのは、ボナロン(アレンドロン酸)という週1回タイプです。この薬は骨量を増やすのですが、一つ注意が必要です。顎骨壊死という副作用が報告されているため、歯を抜いたりする処置の際には薬を止めておく必要があります。歯医者さんが治療の前にお薬手帳で確認してくれると思いますが、気づかずに処置されるような可能性もありますから、患者さん本人が知っておいた方がいいと思います。

    骨はカルシウムでできているから骨粗鬆症の薬で骨密度を上げて、カルシウムたっぷりの牛乳を毎日飲めばいいと思っているかもしれませんが、それは間違いです。例えば、宇宙飛行士は無重力空間に数日いると急激に骨が弱ってスカスカになります。重力がないと体重を骨で支えなくていいからです。そのことから考えると、きちんと骨に体重をかけて動くことが骨を強くする鍵となるわけです。その場でジャンプしたりするのが非常に有効です。寝たきりとか、一日部屋でTVを見て過ごす、みたいな生活だと薬を飲んでも骨は強くなりませんよ。

    シャワー通りの地中海料理 Cocina Uchida(コシーナ ウチダ)。猪肉の煮込みアーモンドソース