むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 心配しないで薬をのんで元気になってほしい

    お盆休み明けの週で混雑が予想されていましたが、やはり混みました。待ち時間をできるだけ少なくとは思っているのですが、数カ月ぶりに来る人や、遠方から時間をかけて来ておられる人を2−3分で終わるわけにも行きません。わざわざ来たかいがあったと思っていただきたいので時間がかかってしまいます。一見元気そうに見える人も、よくよく聞くと、明日は会社に行けそうもないという場合もあり、短時間の診察ではなかなか聞き出せない悩みもちょっと時間をかければ話していただけます。そこを聞き出せずに次から次へとこなしていくだけの外来診療ではいけないと思っています。

    そういう中で私が困ってしまうのが、せっかく出した薬を飲みませんでした、と言われるときです。安定剤や抗うつ薬などに抵抗があったので、飲まなかったと言われると、がっかりです。この2週間を無駄にしてしまった感じです。薬を使わず自力で過ごしてもたいして変わるはずもなく、20点くらいの毎日でしょう。薬を飲むのは嫌かもしれませんが、ちゃんと飲んでもらえば、今頃70点か80点くらいにはなっていたかもしれません。生活の質(QOL:クオリティー・オブ・ライフ)を上げることこそ大切だと思います。きつくて気分が沈んでいるけど、薬は飲みたくないから寝て過ごした、なんて、かぎられた人生を無駄に過ごしている気がします。薬で治るなら飲んでいいと思います。

    もちろん、薬を飲まずに自力で治ったという人がいないわけではありません。当院を受診される人の1−2割は薬を使わず治っていると思います。しかし、残りの8割位の人は薬を使ったおかげで元気になっていると思います。薬を飲んで元気になったら薬をやめればいいのです。当院では薬依存にならないよう漢方なども併用したりといろいろ工夫しているので、指示通り減薬すれば、やめられないという心配はないと思います。