むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 同門会

    土曜日は循環器内科の同門会みたいな研究会に参加しました。大学の循環器内科でともに学んだ仲間があつまって症例報告をし、それぞれの活動報告をする会です。皆さんいろんな施設で活躍しています。そして、医学の進歩は、デバイス(医療機器)の進歩と新しい医薬品のおかげと感じます。逆に言えば、新しい検査機器や治療機器、新薬があれば、誰でも新しい治療ができるし、去年より今年の方がいい治療ができます。それは通常の医学の進歩です。

    一方、時代を変える大発見というものもあります。最近ではやはりiPS細胞の発見でしょう。医療の流れそのものを変える大発見に間違いありません。このような発見は毎年あるわけではありません。何年かに一度あればいいほうでしょう。わたしも米国留学中にはこのような大発見を夢見て研究に没頭していました。研究しているときには患者さんを見る暇がありません。そうすると、せっかく医者になったのに患者さんは治さずネズミや培養細胞ばかりあつかって、全然人の役にも立たない医者になった気がしてきます。そこで、自分はいまはネズミの医者のようなことをしていても、きっと世界中の人を救う発見をするぞと言う思いでやっていました。

    結局、私は37歳までアメリカで基礎研究をしていましたが、帰国してからは臨床一筋です。内科の認定医、循環器の専門医と40歳を前に慌ててとりました。通常医学部を卒業するのは25歳前後ですが、私は帰国した37歳で循環器内科に入局し、研修医の先生と同じトレーニングを受けました。すでに内科の基礎はあったので、その後は専門医をとるまですぐでした。その当時大学で一緒に過ごしたみんながこうして同門会で集まると、月日のたつのは早いものだと感じました。

    クリニック駐車場から見た朝日