むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 私のポリシー

    昨日は地域医療センターの当番だったと書きましたが、内科外来では、いつものように自分のスタイルで漢方薬を多用しました。おそらくそんな医者は滅多にいないので、お隣の熊本市薬剤師会薬局でも私の処方にすべて対応できるだけの漢方薬のストックはありませんでした。例えば、インフルエンザ疑いで検査をしたけど陰性だった場合、抗インフルエンザ薬はまず使いません。その代わりに葛根湯や麻黄湯などを使います。統計によると麻黄湯だけで治療しても、タミフルを使った場合と解熱までの経過などは全く変わりないことがわかっています。したがって、タミフルなどの抗インフルエンザ薬を使わなくても特に問題ないのです。もちろん私の外来ではそのデータをもとに漢方薬を併用します。

    感染性胃腸炎では、ビオフェルミンなどの整腸剤や胃薬では治りません。いつまでたっても下痢や嘔吐が止まらず、点滴したりする羽目になります。しかし、漢方を使えばほぼ1日で治ります。私の外来では、胃腸炎の人で点滴することなどほとんどありません。その治療成績があるので、医療センターの救急外来でもどんどん漢方を出していたら、あっという間に薬局の漢方ストックが切れて、もうありませんと連絡がありました。仕方ないので、その後は2番目に良く効く漢方に切り替えて出しました。(私の経験で感染性胃腸炎に効く漢方処方は5パタンほどあります)

    西洋医学と東洋医学をどちらも考慮して最適な治療を考えるというのは私のクリニックの経営理念の一つです。医療センターは自分の施設ではないので、私のように漢方を多用すると困ってしまうでしょうが、日頃がそういうポリシーのもとに働いているので、なかなか他で働いてもスタンスを変えるのは難しいのです。しかし、患者さん第一です。ここは、意地を張ってでもそのやり方を貫くまでです。

    キリンが建物の金属部分をペロペロ舐めています。人がこのような行動をとる時は鉄欠乏性貧血の疑いです。子供だと、砂を食べたりする場合もあります。自然と体が欲するのです。