むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 認知症を予防するには

    日曜はクリニックのワックス清掃でした。私も立ち会いのため一日院内に缶詰状態でした。この日はジムにも阿蘇にもいけないので、あきらめて日頃できていない事務作業に徹します。領収書の整理、帳簿つけ、そして月初め恒例のレセプトチェック。レセは先月1ヶ月の診療を振り返るいい機会です。どの患者さんにどんな検査をしてどんな薬を出したか全部見直します。過不足なく検査や処方をしたかどうかはこの機会に反省を込めながら全症例チェックします。8月はいつもにまして患者さんが多かったので、レセの枚数も過去最高でした。まだ全部目を通していませんが、肩こりがひどいです。とりあえず温泉に入って筋肉をほぐしてきました。

    さて、物忘れ、認知症が気になると言って来院される方が結構いらっしゃいます。認知症の治療薬を飲めば改善すると思って来られていると思いますが、考えが甘いです。認知症は何十年という長年の生活習慣の結果です。糖質に偏った食事、運動しない、考えない生活の結果です。まず食事。ご飯に漬物、塩辛いおかず、脂っこいおかずはだめです。塩分と油ものは控える、肉より魚や卵の蛋白をたくさん取ること。ご飯やパンなど炭水化物は減らすこと。野菜、ビタミンはたくさん取ること。サプリで言えばビタミンC,C,D,Eとオメガ3は必須です。欲を言えば卵黄レシチンは記憶を良くする大切なサプリです。

    次に運動。運動しないと血管が老化します。筋肉も衰えます。血管や筋肉が衰えるということは老化することと同じ。頭も当然衰えます。特に血管の老化は認知症を進めます。繰り返しになりますが血管にはオメガ3、ビタミンC,Eが必須です。更にアルギニン、シトルリンのサプリも有効。イソフラボンもいいでしょう。最後に、頭を使うこと。高齢者のデイサービスでは算数や漢字の書き取りなど脳トレをやっているところが多いです。もしデイに通わず家でボーとTVをみて居眠りばかりしていてはボケるに決まっています。新聞や本を読む、ネットなどで情報を見るなど脳に情報のインプットを行い刺激すること。そして、字を書いたり計算したり、歌を歌ったり、友人と昔話をしたりとアウトプットにも頭を使うこと。こういったことなしに薬で認知が改善するはずはありません。

  • 台風に備えよう

    週明け月曜から火曜にかけて台風が来そうですが、東シナ海を通る予報になっているので直撃は免れそうです。ただ、熊本は台風の東側に当たるので、強風が予想されます。日曜はまだ準備できると思われるので、庭やベランダにおいているもので飛びそうなものは片付けておきましょう。今日、ジムで運動したあとイオンモールに行ってみたらパンのコーナーはすっからかんでした。びっくりです、まだあと2日あるので今日(土曜)買ったパンは土日で食べてしまいませんか?みんな気が早いですね。

    今日は、造園業をしている友人(K君)がクリニック外壁の掃除をしてくれました。2Fの東側に小さなベランダがあり、そこに24時間換気の換気口があるのですが、すすが真っ黒について目立っていました。あまりに高いところにあるので自力ではあきらめていたのですが、さすがプロは長いデッキブラシや汚れがよく落ちる洗剤などを駆使してきれいにしてくれました。ちょうど6年前に建物が完成して引き渡しがあったときの真っ白な外壁を思い出しました。K君本当にありがとう。大変だったと思います。

    K君は定期的に当院の植木の管理と草や枯れ葉の清掃をしてくれています。おかげで今年は院内にムカデが殆ど出ませんでした。やはり落ち葉などをためておくと虫も住み着くのでしょう。掃除がいかに大事かがわかります。人の体も同じ。歯磨き、お風呂などでからだを清潔に保つことは大切です。便秘しないことも大切。部屋の中もきれいにしておけば病気知らずです。理想はホテルの部屋のように最小限の家具を置き、洋服や雑貨などをごちゃごちゃおかずにシンプルな生活です。しかし、現実はなかなかそういうわけには行きませんね。

    今日はLenovoの通販サイトを見ていてびっくり!一番右のパソコン、いくらですか?ミスにも程がある(面白かったのでスクショしました)

  • 台風接近でめまい・頭痛・喘息が増えた

    連日、コロナ後遺症の患者さんが大勢来られます。みなさん、療養期間が過ぎてもきつくて仕事に行けないとか、微熱が続くとかいろんな症状で来られます。果たして治るんだろうかと心配して不安でいっぱいの方も多いですが、ほとんどの症例は大丈夫です。漢方を駆使すれば、2週間から4週間程度で軽快される方が大半です。単に西洋薬の咳止めやカロナールなどだけ使っていては相当長引くかも知れません。

    今週増えたのがめまい、頭痛、喘息、アレルギー性鼻炎、などの患者さんです。めまい、頭痛、喘息は台風が接近中なのでそれが影響しているのではないかと思います。敏感体質の方ははるか遠くに発生した台風に反応してめまいや頭痛が起こります。漢方では五苓散や苓桂朮甘湯を使います。喘息は漢方より吸入が第一選択となります。私が研修医だった頃は、喘息発作で救急車で運ばれて来て、救急外来で気管内挿管して人工呼吸したこともあります。ほんの20年ぐらい前まで喘息で亡くなる人がたくさんいました。これが、このところほとんどゼロになったのは、吸入ステロイドのおかげです。

    アレルギー性鼻炎が増えているのはなぜかわかりません。季節的には秋の花粉症は稲刈りのシーズンに増加します。今の時期にアレルギーを起こすとしたら、エアコンのカビとか室内のダニとかハウスダストでしょうか?暑いので締め切った室内でアレルギー源がなにかあるに違いないと思っています。さて、週末から来週はじめにかけては猛烈な台風接近の予報です。私は昨日江津湖付近が洪水になる夢を見ました。正夢にならないことを祈ります。

  • 甲状腺エコーのすすめ

    診療後、WEB講演会に参加しました。今回のテーマは甲状腺エコー。当院でも甲状腺エコーはよく行っています。検診で甲状腺が大きいと言われた、とか、動悸がする、イライラする、最近痩せてきたなど、甲状腺疾患を疑う場合、採血で甲状腺ホルモン関連を測定するのと同時に、エコーで異常がないかを確認します。甲状腺は頸の気管をまたぐ形の左右に蝶のような形の内分泌器官です。ホルモンが多すぎると動悸がしたりイライラしたりします。逆に少ないと倦怠感、低体温、肥満傾向となります。

    WEB講演会ではガンの特徴など実践的な画像診断のポイントをお話いただいたので、とても勉強になりました。当院では怪しいと思った症例は日赤や市民病院に紹介して診断を確定していただいています。年に1−2名ほどガンが見つかりますが、ほとんどの場合良性です。気になったら、検査を受けておくことをおすすめします。

    さて、昨日は訪問診療の患者さんが急に胸苦しいといいだし、入居している老人ホームから電話がありました。すぐに往診し、心電図をとったところ、脈拍が35くらいしかありません。よくみたら房室ブロックでした。お年は90歳を超えているのですが、日ごろ元気であまり認知症もない方だったので、日赤に送ったところペースメーカーの手術となりました。ペースメーカーは認知症のひどい高齢者には入れないことが多いのですが、しっかりした方には高齢であっても適応となる場合があります。すぐに対応していただいた日赤の循環器内科の先生には感謝です。

  • 祝 開院6周年

    9月1日は当院の創立記念日です。今日でまるまる6年が経ちました。小学生なら入学式から卒業式までと同じ年月です。そう考えると、読み書きもろくにできない子供が、ちょっと生意気な中学生に進学するくらいですから、結構成長した気がします。最初はクリニック経営の右も左もわからなかったので、必死で試行錯誤してきました。しかし、今ではスタッフも育ち、私には理解できない訪問診療の請求関連の仕事や介護関係のレセプト作成、訪問看護や訪問看護の指示書などなど、スタッフ頼みにしている仕事がたくさんあります。おかげで私自身は目の前に座っている患者さんの診療に集中し、他のことをぜんぶスタッフに任せられるようになったのは、本当にありがたいことです。

    院外には、当院を支えてくれる凌雲堂薬局、社会保険労務士事務所、税務関係の会計センター、などなどあります。そして、本日より法律関係を担当していただく顧問弁護士さんとも契約しました。それぞれに高度に専門的な仕事があり、到底私の力の及ぶところではないので、皆さんの力を借りながらますます法人としても体力をつけながら皆さんの健康増進に尽力したいと思います。

    年に1回くらいは当院の経営理念について書いておきたいと思います。クリニックを設立した際に考えに考えた私の思いを文章にしたものです。1.患者さんとその家族の健康と幸せのためにベストを尽くします。2.そのためには、西洋医学、東洋医学などあらゆる手段を検討します。3.患者さんは自分の家族と思い、心の通った接遇を心がけます。

    6年経って振り返って、いま当院は理念通りに動いていると実感します。これからもブレずに進んでいきたいと思います。最後に、コロナ禍で世の中がすっかり変わりました。当院も時代の流れにのりオンライン診療ができる体制づくりにとりくんでいます。10月にはスタートできそうです。理念2のあらゆる手段を検討する、にあたる取り組みです。