むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 甲状腺エコーのすすめ

    診療後、WEB講演会に参加しました。今回のテーマは甲状腺エコー。当院でも甲状腺エコーはよく行っています。検診で甲状腺が大きいと言われた、とか、動悸がする、イライラする、最近痩せてきたなど、甲状腺疾患を疑う場合、採血で甲状腺ホルモン関連を測定するのと同時に、エコーで異常がないかを確認します。甲状腺は頸の気管をまたぐ形の左右に蝶のような形の内分泌器官です。ホルモンが多すぎると動悸がしたりイライラしたりします。逆に少ないと倦怠感、低体温、肥満傾向となります。

    WEB講演会ではガンの特徴など実践的な画像診断のポイントをお話いただいたので、とても勉強になりました。当院では怪しいと思った症例は日赤や市民病院に紹介して診断を確定していただいています。年に1−2名ほどガンが見つかりますが、ほとんどの場合良性です。気になったら、検査を受けておくことをおすすめします。

    さて、昨日は訪問診療の患者さんが急に胸苦しいといいだし、入居している老人ホームから電話がありました。すぐに往診し、心電図をとったところ、脈拍が35くらいしかありません。よくみたら房室ブロックでした。お年は90歳を超えているのですが、日ごろ元気であまり認知症もない方だったので、日赤に送ったところペースメーカーの手術となりました。ペースメーカーは認知症のひどい高齢者には入れないことが多いのですが、しっかりした方には高齢であっても適応となる場合があります。すぐに対応していただいた日赤の循環器内科の先生には感謝です。