むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • やっと涼しくなりそうです

    ニュースによると、この暑さで桜が咲いたと言っていました。本当に季節外れの暑さで10月半ばでも夏日が続いています。しかし、この暑さも明日までで、来週は一気に季節が進むそうです。涼しいのは快適です。寒くなる前のしばしの間過ごしやすい日が続くことでしょう。楽しみです。

    人生を四季に例えると、生まれて成人するくらいまでは春でしょう。それから大学生、社会人となり、長い夏の季節。ひたすら仕事に励みます。夏に頑張った成果として、実りの秋を迎えます。巻いた種が育ち、収穫する時期です。これはいつ頃か考えましたが、定年頃でしょうか。定年といえば、会社により55歳位から65歳位まで幅があります。面白いのは心が自分もそろそろ定年だと思えば、体もそれなりに年とって衰えてきます。一方、まだまだ現役、収穫するのはまだ早い、と思っていれば、いつまでも若々しく過ごせます。

    私たち開業医は定年はありません。自分で体力の続く限り働くのが普通です。わたしも70歳まではローンがあるので、絶対にやめられません。そう思うと、同級生がみんな隠居して孫の世話をするようになっても、おそらく私は今日と同じように診察室に座り、患者さんとお話をして、パソコンで電子カルテを打ったり、処方を考えたりし続けていることと思います。毎日の仕事が楽しくて仕方ないです。やめられません。私の秋はまだまだ先です。あと20年は先だと思っています。

  • インフルワクチン予約受付終了

    まだ、一般の患者さんへのインフルエンザワクチン接種は始まっておらず、訪問契約をしている患者さん数名に打っただけですが、本日、今シーズンのワクチンは予約終了となりました。わずか数日で数百人分のワクチン予約が全部埋まってしまい、希望の方の1−2割にしか行き渡らなかったのではないかと思います。申し訳ないです。製薬メーカーはコロナワクチン開発で忙しかったのかもしれませんが、今年も去年同様にワクチン製造過程でうまく行かず十分量が供給できないと連絡がありました。当院は病院は小さいですが、外来患者数が相当あるので、それなりの数を分配してほしいのですが、問屋はそうはおろしてくれません。実は私は、インフルワクチンの効果は全く信用していません。もう10年以上自分では打っていません。ワクチンはかからなくするのではなくかかっても軽くする、というのは効かないからの詭弁(言い訳)にしか聞こえません。

    一方、ちゃんと効くワクチンというのもあります。B型肝炎ワクチンとか麻しん風疹などのワクチンです。一度打てば20年以上大丈夫です。最近出てきた帯状疱疹ワクチンも効果的です。ちょっと高価なのですが10年以上確実に効くとなれば、その値段でもペイするとおもいます。

    今朝は、経営者モーニングセミナーで元祖からしれんこんの森裕子さんの講話を聞きました。17代目とのことで、今はそのお子さんが社長、お孫さんも手伝っているそうですから、19代目まで育っているということです。380年ぐらい続いているとのことで、お宅には細川公から頂いた家宝の数々があるそうです。それにしても、380年も続く会社というのは驚きです。こんな長寿の会社は世界中に日本とイギリスぐらいにしか存在しません。のれんを絶やすことなく後世につなぐというのは相当なご苦労があったことと思います。

  • ガムを噛むと消化を助ける

    ほんのちょっとだけ雨が振りました。1ヶ月ぶりでカラカラに乾燥していた空気が少しうるおい、生き返ったような気分です。夜、犬の散歩をしていてたいして涼しくもないけど湿度が上がって心地よい感じがして、ふと子供の頃に阿蘇でキャンプをした時を思い出しました。真夏の阿蘇。遠くでかなかなかなとひぐらしの声。そして夕立。うだるようなな暑さがちょっとだけなごむ。そして、森から湿った空気がすーと流れてくる。こんな感じ。気持ちいい。

    今日は、患者さんに教えてもらった面白い話を一つ紹介します。胃もたれには食後にガムを噛むと良いという話です。ガムを食べると唾液が出ます。唾液は胃の中の食べ物の消化を助けるので、胃もたれ解消になるのだと思います。胃の中には胃酸とペプシンというタンパク分解酵素があるので、タンパク質はどんどん消化されます。しかし、ご飯や麺など炭水化物は胃では消化できません。炭水化物の消化にはアミラーゼという酵素が必要なのですが、アミラーゼは唾液と膵液に含まれます。したがって、しっかり噛んで食べると唾液から出たアミラーゼが炭水化物を消化するのですが、早食いしてしまうと唾液が混じらないため、胃の次の十二指腸に入ってやっと膵液をつかって消化されます。

    汚い話ですが、寿司屋やラーメン屋から出てきた酔っぱらいが道端で嘔吐しているのを見ると、吐物に寿司のネタやチャーシューは見えません。ほとんど米粒や麺が出てきます。これからも、いかに炭水化物が消化しにくいかがわかります。ご飯はしっかりかんで食べましょう。小学生時代給食のときによく言われたことです。

  • 恵みの雨

    久しぶりに湿った空気が流れてきました。車のフロントガラスに雨粒が残っていましたが、いつのまに降ったかわかりません。1ヶ月ぶりくらいの雨でしょうか?うだるような暑さの小休止です。植物たちの嬉しい声が聞こえてくるようです。

    職場の電子カルテ用のパソコンのMacOSのアップデートが必要になり、週末に頑張って入れ替えました。古いOSだと、セキュリティーの問題もあるし、電子カルテの方はどんどんアップデートするので、古いOSに対応しなくなるからです。逆に、以前から使っていたアプリが新しいOSを入れたら互換性がなくなって、今まで作ったファイルが開かないという大変なことも起こりました。仕方ないので、新しいOSに対応したアプリを買い換えることにしました。家庭用のパソコンだとOSが新しくなってもたいして問題ないのですが、仕事用は大変です。それでも、当院が使っているMac用の電子カルテ会社はOSが変わるたびに無償でどんどんソフトを更新してくれるので助かります。Windowsをつかった電子カルテはWindowsがバージョンアップするたびに更新費を取られるところが多いみたいです。今度Windows11が出ると聞きました。Windowsの場合、変わるたびに改悪されてどんどん使い勝手が悪くなるので、いい加減にしてほしいです。Excelなども昔のはサクサク動いていましたが、最近のはアプリを立ち上げるだけでもすごい時間がかかります。

    さて、いよいよ当院でもインフルエンザワクチン接種が始まりました。まずは、訪問診療をしている高齢者を回ります。それが済んだら一般の方の予約分が開始となります。前にも書きましたが、今年は例年にもましてワクチンの入荷が少ないと言われています。お早めに予約をお願いします。1ヶ月後に薬を取りに来たときに予約しようなんて思っていると、今シーズンは打てないことになりますよ。

  • 咳の季節

    このブログは開院前から書き始めました。私の人となりを紹介したかったのと、当院が得意とする病気について知っていただくことで、来院のきっかけになればと思っていました。また、漢方を特長としているため、漢方豆知識などを紹介したいと思っていました。そして、日々書きつづけること5年半、何ページかいたのかなと思ったら今日で1998ページでした。あと2日で2000ページ達成です。よくこんなに続いたものです。ブログを検索したいときは、Googleの検索欄に「むらかみ内科クリニック 浮腫」とかくと、私が過去に足のむくみを解説したページが検索できます。ぜひご活用ください。

    秋はアレルギーシーズンです。風邪かなとおもっても、咳だけが続いている場合、実は喘息かもしれません。ヒューヒューゼーゼー言わなくても喘息の可能性があります。本物の気管支喘息でなくても咳喘息という場合もあります。単なる咳止めではなく気管支拡張剤を使ったほうが収まります。他にも、アトピー咳嗽というのがあります。アトピーという名前の通り、アレルギー絡みの咳です。この場合、咳喘息に有効な気管支拡張剤は効かず、抗ヒスタミン剤やステロイドが効果的です。診断がはっきりしないときも、ステロイドと気管支拡張剤の合剤の吸入薬を使うと症状は緩和することが多いです。

    これらの治療を試しても喉のイガイガが取れない場合、逆流性食道炎も考えられます。胃酸を抑えるPPIという種類の胃薬が有効です。その他、百日咳などの感染症も咳が続くし、煙草による慢性気管支炎、肺気腫なども咳の原因となります。風通しの悪い家に住んでいると、カビによる夏型過敏性肺炎などもあります。上記のどれも該当しない、心因性の咳嗽もあり、これは診断と治療に難渋することがあります。