むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 血管を若返らせるには

    冷えてくると血圧が上がります。血管が体温を奪われないよう縮むからです。高血圧の患者さんで、夏と冬で処方を変えたりして調整します。ちょうど今頃がその境目で血圧が不安定になる時期です。朝は高く、午後は低いと言った大きい変化で一喜一憂される場合もあります。血圧が大きく変化するのは、自律神経の緊張が関係しています。家ではそれほど高くないのに病院では高いことはよくあります。これは、交感神経が緊張するからです。また、血管年齢を測ってみるとびっくりするほど高い時があります。本当は30歳の人が血管年齢は80歳ということもあります。血管年齢は血管の硬さを表しています。血管がしなやかだと心臓からの圧を血管が吸収してあまり上がらないのですが、血管が硬いと心臓からの拍出する圧力がそのまま血圧として伝わります。パスカルの原理です。そこで、心臓が強く打つと血圧はボンと上がり、心臓が穏やかに打つと血圧はストンと下がります。

    こういった血圧の変動が大きいのは体にとって良くありません。末梢血流が不安定になるからです。一旦固くなった血管を柔らかい状態に戻すのは簡単ではありません。日なたで劣化して固くなったゴムホースを思い浮かべてもらったらいいと思います。一度固くなったらもとには戻りません。とはいえ、人体の血管はゴムホースではないので、頑張れば多少の若返りは期待できます。そのポイントは運動することです。以前見た「ためしてガッテン」では、ぐーぱーする運動だけで良いと言っていました。これは、本当に効果的で、真面目に暇を見てぐーぱーしていると血管年齢が改善します。

    ぐーぱーする運動がなぜ血管にいいかというと、血管から一酸化窒素(NO)という血管拡張物質を放出させる刺激になるからです。このNOが血管の若返りに必須なのですが、もう一つ考えないといけないのはNOの材料です。これはアルギニンとシトルリンというアミノ酸がNOの材料となることがわかっています。いずれも肉をしっかり食べれば取れるアミノ酸なのですが、肉を取りすぎてコレステロールが上がってしまえば血管には逆効果です。そこで、私はアルギニン・シトルリンというサプリを取り寄せて飲んでいます。

    イオンモールクレアのフードコート「ビビン亭」にてチゲ鍋。唐辛子のカプサイシンも血管を拡張します。唐辛子はビタミンCが豊富でアンチエイジングになると思います。