むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ガムを噛むと消化を助ける

    ほんのちょっとだけ雨が振りました。1ヶ月ぶりでカラカラに乾燥していた空気が少しうるおい、生き返ったような気分です。夜、犬の散歩をしていてたいして涼しくもないけど湿度が上がって心地よい感じがして、ふと子供の頃に阿蘇でキャンプをした時を思い出しました。真夏の阿蘇。遠くでかなかなかなとひぐらしの声。そして夕立。うだるようなな暑さがちょっとだけなごむ。そして、森から湿った空気がすーと流れてくる。こんな感じ。気持ちいい。

    今日は、患者さんに教えてもらった面白い話を一つ紹介します。胃もたれには食後にガムを噛むと良いという話です。ガムを食べると唾液が出ます。唾液は胃の中の食べ物の消化を助けるので、胃もたれ解消になるのだと思います。胃の中には胃酸とペプシンというタンパク分解酵素があるので、タンパク質はどんどん消化されます。しかし、ご飯や麺など炭水化物は胃では消化できません。炭水化物の消化にはアミラーゼという酵素が必要なのですが、アミラーゼは唾液と膵液に含まれます。したがって、しっかり噛んで食べると唾液から出たアミラーゼが炭水化物を消化するのですが、早食いしてしまうと唾液が混じらないため、胃の次の十二指腸に入ってやっと膵液をつかって消化されます。

    汚い話ですが、寿司屋やラーメン屋から出てきた酔っぱらいが道端で嘔吐しているのを見ると、吐物に寿司のネタやチャーシューは見えません。ほとんど米粒や麺が出てきます。これからも、いかに炭水化物が消化しにくいかがわかります。ご飯はしっかりかんで食べましょう。小学生時代給食のときによく言われたことです。